関西の山と温泉を楽しもう! 関西低山コースガイド
これからの冬の時期、登山後の楽しみといえば温泉! あまりイメージがないかもしれないが、関西には登山と名湯を楽しめるスポットが多数存在する。今回はおすすめの登山+温泉を楽しめるプランを3つ紹介しよう。
写真・文=加藤芳樹
風情ある温泉街を抜けて女人大峯に登る稲村ヶ岳(いなむらがだけ)+洞川温泉(どろがわおんせん)
奈良県/1726m
洞川温泉~法力峠~山上辻~稲村ヶ岳(往復)/日帰り6時間35分
稲村ヶ岳は、女人禁制で知られる修験道の聖地、山上(さんじょう)ヶ岳の西隣にある山で、女人大峯と呼ばれる、岩峰の大日(だいにち)山、本峰の稲村ヶ岳の2峰が織りなす山容は独特で、ほかの山から見てもよく目立つ。山頂からはその山上ヶ岳を指呼の間に望むことができる。標高はあるが、メインルートの五代松(ごよまつ)新道は緩やかに高度を稼ぐために登りやすく、稲村ヶ岳山荘のある山上辻周辺は気持ちのよいブナ林に囲まれている。大日山の山頂には大日如来が祀られているので、登ってみるとよいだろう。
登山口となるのは、古くからの大峯登山の基地でもある洞川温泉で、昔ながらの行者宿が立ち並ぶ様は風情たっぷりだ。
MAP&DATA
山行アドバイス
五代松新道は整備されているとはいえ桟道が壊れて迂回する箇所もあるので慎重に。簡単なクサリ場やハシゴもある。12月になると積雪もあるので、状況を確認して、近くの観音峰(かんのんみね)登山に変更することも検討したい。洞川温泉手前の観音峰登山口バス停から登り、法力(ほうりき)峠経由で洞川温泉に下れる。
温泉地情報
日帰り温泉施設の洞川温泉センターは水曜休(祝日の場合は翌日)、700円。旅館の中には日帰り利用ができる宿もある。周辺には、世界遺産大峯山寺の護持院の一つである龍泉寺や、面不動(めんふどう)鍾乳洞、五代松鍾乳洞、エコミュージアムセンターなど見どころもあるので、宿泊してゆっくりめぐるのもよい。