半日でも気軽に自然を満喫できる、東京近郊の丘陵ハイキング【前編】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

秋から冬にかけての時期、高い山は雪が積もり、限られた登山者のみの世界となるが、標高の低い山はハイキングのベストシーズン。空気が澄んで視界もよく、天気がよければ日だまりも心地よい。今回は低山よりもさらに標高を下げ、東京近郊の丘陵地帯に目を向けてみたい。

目次

都内有数の里山緑地と古刹をめぐる横沢丘陵(あきる野)

武蔵五日市駅の北東に、豊かな自然環境と里山風景が保たれた横沢入(よこさわいり)という里山保全地域がある。それを取り囲むのが横沢丘陵だ。丘陵の尾根上は樹林に囲まれ展望はあまりなく、アップダウンや分岐が多く、丘陵歩きとしてはやや玄人向け。その分、静かなハイキングが楽しめるだろう。

横沢入の里山風景(写真=トマトとケチャップさん)

武蔵増戸駅からスタート。多くの文化財を有する古刹、大悲願(だいひがん)寺を訪ねてから横沢入へ。広々とした谷戸に、貴重な里山風景が広がる。谷戸東側から道標に従って東側尾根へ。尾根の登りはじめは意外と急なので、ゆっくりと歩こう。

大悲願寺の重厚な仁王門

尾根上をしばらく行くと、住宅地の横に出る。急登を経て振り返ると、市街地の展望がよい。ここから先は視界の利かないアップダウンや屈曲のある道となるので、道を誤らないように注意。唐松山を過ぎ、大久野中への分岐を南へ。林道をまたいで天竺(てんじく)山にたどり着く。三内神社が鎮座する山頂からは街並みの展望がよく、ひと息つける休憩ポイントだ。

天竺山からの街並み。遠くには東京サマーランドの観覧車が見える

山頂から東側に下った所には石切場跡の石山の池があるので、ちょっと立ち寄ってみるのもよい。帰路は天竺山から南へ下り、三内神社の里宮とこぢんまりした五日市線の踏切を渡って、武蔵五日市駅に向かう。

行程・コース

最適日数:日帰り 2時間45分
総歩行距離:5,100m /上り標高: 348m 下り標高: 336m
行程:武蔵増戸駅(08:00)・・・横沢入(08:35)・・・住宅地側入口(09:05)・・・唐松山(09:30)・・・分岐(09:50)・・・天竺山(10:15)・・・三内神社(10:30)・・・武蔵五日市駅(10:45)
高低図
詳細を見る

関連する登山記録

1 2 3 4 5

目次

今がいい山、棚からひとつかみ

山はいつ訪れてもいいものですが、できるなら「旬」な時期に訪れたいもの。山の魅力を知り尽くした案内人が、今おすすめな山を本棚から探してお見せします。

編集部おすすめ記事