錦秋の高原歩きも岩稜歩きも楽しめる剱・立山エリア【紅葉コースガイド2025】
初心者向きの高原歩きから、剱岳(つるぎだけ)の奥深くに入り込む玄人向きのコースまで、レベルも楽しみもそれぞれな剱・立山(たてやま)エリアの紅葉おすすめコースを写真家・星野秀樹さんが紹介。
文・写真=星野秀樹
錦の岩屏風をたどる展望稜線 立山三山(たてやまさんざん)
北アルプス/3003m(雄山)
紅葉の見頃 9月中旬〜下旬
室堂平(むろどうだいら)の東側に屏風のようにそびえる立山と、その南北に連なる浄土山(じょうどさん)、別山(べっさん)を合わせて立山三山と呼ぶ。3000mを超える山稜は北アルプスを一望にする展望に恵まれた稜線漫歩が魅力だが、秋の時期には充分な防寒、防風対策が必須のコースである。
スタート地点の室堂がすでに標高2400mを超えた森林限界にあるため、出だしから錦繍の高山世界を楽しむことができる。立山山腹にはダケカンバやナナカマドが点在し、夏には高山植物に彩られた草原地帯は、みごとな草もみじの絨毯に彩られている。特に群落で広がるチングルマは光の具合で陰影を浮き立たせ、美しく高原を覆っている。また、山上から見下ろす室堂平はすっかり秋の色に包まれて、冬を前にしたひとときの光彩を放っている。
MAP&DATA
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プロフィール
星野秀樹(ほしの・ひでき)
写真家。長野県飯山市在住。剱岳や黒部源流域、上越・信越などの山を中心に活動。近著に『上越・信越 国境山脈』(山と溪谷社)、『黒部の谷の小さな山小屋』『山に登る』(アリス館)、『雪のくに移住日記』(信濃毎日新聞社)、共著に『飛べ! 山小屋ヘリコプター』『がんばれ! 田んぼマシーン』(新日本出版社)など。『森を歩くと』(仮題・アリス館)を2026年3月に出版予定。
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