錦秋の高原歩きも岩稜歩きも楽しめる剱・立山エリア【紅葉コースガイド2025】
初心者向きの高原歩きから、剱岳(つるぎだけ)の奥深くに入り込む玄人向きのコースまで、レベルも楽しみもそれぞれな剱・立山(たてやま)エリアの紅葉おすすめコースを写真家・星野秀樹さんが紹介。
文・写真=星野秀樹
紅葉が埋める広大な谷間を下る タンボ平
北アルプス/2697m
紅葉の見頃 10月中旬〜下旬
タンボ平は立山東面、雄山谷と御前谷に挟まれた広大な傾斜地。黒部平と大観峰をつなぐ立山ロープウェイがはるか頭上を通っている。一ノ越(いちのこし)から東一ノ越を経てタンボ平へと下るのが一般的だが、ロープウェイのルートにあたるため利用者は少なく、静寂の立山を味わえる。ロープウェイから見下ろした錦繍の谷を、実際に踏み込んで下っていく、というのがこのルートのおもしろいところだ。
室堂から一ノ越までは遊歩道、その後は下り主体のルートとなる。雄山谷上部の登山道からは険しい岩稜を突き上げる龍王岳(りゅうおうだけ)や鬼岳(おにだけ)と、谷筋の紅葉が相まって美しい。東一ノ越からの下り始めは急下降なので注意。ここからナナカマドなどの鮮やかな紅葉が待つタンボ平へと一気に下っていく。
MAP&DATA
プロフィール
星野秀樹(ほしの・ひでき)
写真家。長野県飯山市在住。剱岳や黒部源流域、上越・信越などの山を中心に活動。近著に『上越・信越 国境山脈』(山と溪谷社)、『黒部の谷の小さな山小屋』『山に登る』(アリス館)、『雪のくに移住日記』(信濃毎日新聞社)、共著に『飛べ! 山小屋ヘリコプター』『がんばれ! 田んぼマシーン』(新日本出版社)など。『森を歩くと』(仮題・アリス館)を2026年3月に出版予定。
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