秋深まる山へ。関東周辺・極上のワンデイハイク【紅葉コースガイド2025】

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秋深まるころ、関東周辺の山も紅葉のシーズンを迎える。全国各地の山を歩き、登山ガイドブックの執筆なども行なう登山ガイドの木元康晴さんが選んだ、首都圏から日帰りできる極上のワンデイハイクコース5選。

写真・文=木元康晴

目次

関東で最も遅い紅葉を求めて 大福山(だいふくざん・だいふくやま)

千葉県/292m
 11月下旬~12月上旬

梅ヶ瀬渓谷の左右に広がる浸食崖
梅ヶ瀬渓谷の左右に広がる浸食崖の上部には、紅葉した木々が多い

大福山の南東を流れる梅ヶ瀬(うめがせ)渓谷は、関東地方では最も遅くに紅葉が見られるスポットとして知られている。養老渓谷駅から車道を約40分歩くと始まる梅ヶ瀬渓谷の遊歩道は、深く平坦な谷沿いをたどり迷路を思わせる。また、左右に立ち上がる浸食崖の上部に生える樹木は、赤や黄色に色づいたものが多くて独特の景観だ。遊歩道最奥部の日高邸跡もモミジが多いし、少し引き返した分岐から取り付く、大福山に向かう尾根道にも紅葉は続く。

車道に出た先の、白鳥神社の背後の小高い場所が大福山の頂上だ。あとは養老渓谷駅まで車道を歩くが、その途中にも紅葉を見渡せる場所は点在していて、晩秋の風情を最後まで楽しめる。

梅ヶ瀬渓谷の最狭部
梅ヶ瀬渓谷の最狭部。秋は水量が少なく歩きやすい
日高邸跡
モミジの落葉がじゅうたんのように広がった日高邸跡

MAP&DATA

高低図
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最適日数:日帰り
コースタイム: 4時間20分
行程:養老渓谷駅・・・養老渓谷分岐・・・女ヶ倉橋・・・日高邸跡分岐・・・日高邸跡・・・日高邸跡分岐・・・大福山・・・女ヶ倉橋・・・養老渓谷駅
総歩行距離:約12,200m
累積標高差:上り 約521m 下り 約521m
コース定数:17
アドバイス:梅ヶ瀬渓谷の遊歩道では、沢の中を歩く箇所もあるのでスリップに注意しよう。また雨天時の入山は避けたほうが無難だ。大福山のやや下にある展望台は、老朽化のため現在は立入禁止となっている。
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プロフィール

木元康晴

1966年、秋田県出身。日本山岳ガイド協会認定登山ガイド(ステージⅢ)。『山と溪谷』『岳人』などで数多くの記事を執筆。ヤマケイ登山学校『新版 山のリスクマネジメント』では監修を担当。著書に『IT時代の山岳遭難』、『山のABC 山の安全管理術』、『関東百名山』(共著)、『駅からハイク』(共著)など。編書に『山岳ドクターがアドバイス 登山のダメージ&体のトラブル解決法』がある。

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