秋深まる山へ。関東周辺・極上のワンデイハイク【紅葉コースガイド2025】

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秋深まるころ、関東周辺の山も紅葉のシーズンを迎える。全国各地の山を歩き、登山ガイドブックの執筆なども行なう登山ガイドの木元康晴さんが選んだ、首都圏から日帰りできる極上のワンデイハイクコース5選。

写真・文=木元康晴

目次

奥久慈の奇景と紅葉と 篭岩山(かごいわやま)

茨城県/501m
 11月中旬〜12月上旬

篭岩展望台からの眺望
篭岩展望台からの眺望。左奥に日光連山、右奥に高原山が見えている

アクセスが不便で標高も低いためか、訪れる人は多くはない奥久慈(おくくじ)の山。しかし地形は、複雑で急峻だ。岩場好きの登山者であれば、紅葉が見頃を迎える晩秋の時期に訪れると、充実した登山が楽しめるに違いない。この篭岩山も、滝と渓谷を通過してから穴がたくさん開いた不思議な岩壁を見上げ、さらにキレットを2つ越えてから山頂に立つ、変化に富んだコースだ。

景色が最もよいのは、篭岩のすぐ先にある上山の篭岩展望台。紅葉で色づいた、うねるような奥久慈の地形を見渡せる。登山口からすぐの不動滝から始まる、沢を歩く区間も紅葉に囲まれているし、頂上に向かう尾根道にも色づいた木は多く、秋らしさを感じつつ歩ける。

篭岩山 不動滝を越えた先は落ち葉に覆われた沢沿いを進む
不動滝を越えた先は落ち葉に覆われた沢沿いを進む
篭岩山 尾根に出てからも色づいた木は多い
尾根に出てからも色づいた木は多い

MAP&DATA

高低図
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最適日数:日帰り
コースタイム: 4時間30分
行程:不動滝入口・・・篭岩・・・篭岩展望台・・・篭岩山・・・釜沢越・・・佐中・・・釜沢越・・・佐中・・・釜沢越・・・佐中・・・不動滝入口
総歩行距離:約6,500m
累積標高差:上り 約924m 下り 約924m
コース定数:20
アドバイス:全般に急峻でやや不明瞭な道が続く、中級者以上に向いたコース。アクセスは不便で、マイカー利用が基本となる。不動滝入口にも駐車できるが、台数が限られるので徒歩約20分ほどのつつじヶ丘駐車場を利用するのがおすすめだ。
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プロフィール

木元康晴

1966年、秋田県出身。日本山岳ガイド協会認定登山ガイド(ステージⅢ)。『山と溪谷』『岳人』などで数多くの記事を執筆。ヤマケイ登山学校『新版 山のリスクマネジメント』では監修を担当。著書に『IT時代の山岳遭難』、『山のABC 山の安全管理術』、『関東百名山』(共著)、『駅からハイク』(共著)など。編書に『山岳ドクターがアドバイス 登山のダメージ&体のトラブル解決法』がある。

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