日帰りで山も温泉も楽しむ欲張りコースガイド。関東周辺の山と立ち寄り湯【山と溪谷4月号】

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雑誌『山と溪谷』2025年4月号の特集は「登山者に欠かせぬ 風呂、酒、山小屋土産」。登山を彩るのは、山登りそのものだけではありません。山を下りてからのひと風呂や一杯、その山ならではの土産物といったアクセントが、山行をいっそう豊かにします。いつもの登山をより楽しくする、登山と切っても切れない、そんな3つのこと・ものを紹介する特集から、関東周辺の山と温泉を楽しむコースガイドを抜粋します。

構成=山と溪谷編集部

目次

金時山(きんときやま)と富士八景の湯

神奈川県・静岡県/1212m

金時山から望む富士山
金時山から望む富士山は広く裾野を引いて雄大。左には愛鷹山も

箱根の山々の外周を囲む外輪山。その最高峰が金時山で神奈川県・静岡県にまたがる。神奈川県側の箱根町は温泉天国だが、登山口付近には日帰り入浴向きの温泉が意外に乏しい。ここでは、静岡県御殿場市の富士八景の湯へ下山、入浴するプランとした。

登山口は神奈川県側の仙石を推奨したい。静岡県側の乙女峠バス停は登山口から富士山が見えるが、神奈川県側は急登をこなして金時山山頂に着くと、初めて開ける富士山の展望が感動的だからだ。山頂には金太郎伝説にちなむ大まさかり、2軒の茶店もある。特に危険なところなどはないが、山頂付近は露岩や急な登り下りがあるので、足もとに注意を。

(文・写真=石丸哲也)

施設情報

富士八景の湯

富士八景の湯
(画像提供=富士八景の湯)

御殿場の平野を前景にさえぎるもののない富士山が絶景の地にある日帰り温泉館。内湯、露天風呂とサウナ、食事処、休憩室などを備える。休憩室には仮眠処、マッサージも。2008年オープンで比較的新しい。

所在地 静岡県御殿場市深沢2564-19
TEL 0550-84-1126
営業時間 10時~21時 ※最終受付20時
定休日 第2・4木曜(祝日の場合は営業)
入浴料 1,000円(土日・祝日は1,300円)※公式サイトに200円割引クーポンあり
公式サイト https://fujihakkei.jp/

MAP&DATA

高低図
ヤマタイムで周辺の地図を見る
最適日数:日帰り
歩行時間: 計3時間30分(ヤマタイム計算値)
行程:仙石・・・矢倉沢峠・・・分岐・・・金時山・・・長尾山・・・乙女峠・・・長尾口
総歩行距離:約6,900m
累積標高差:上り 約822m 下り 約878m
コース定数:17
アドバイス:[公共交通機関]行き JR東海道本線・新幹線・小田急線 小田原駅(バス45分、1120円、箱根登山バス TEL:0465-35-1271)仙石バス停/帰り 富士八景の湯(無料送迎バス20分)JR御殿場線御殿場駅 ※往復とも新宿バスタ発着の高速バスが通る(帰りは長尾口バス停)。御殿場駅~仙石・長尾口のみの乗車も可
[マイカー]金時神社入口に駐車場あり(約10台、無料)※付近に有料駐車場もあり

『山と溪谷』2025年4月号より転載)

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プロフィール

山と溪谷編集部

『山と溪谷』2026年1月号の特集は「美しき日本百名山」。百名山が最も輝く季節の写真とともに、名山たる所以を一挙紹介する。別冊付録は「日本百名山地図帳2026」と「山の便利帳2026」。

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雑誌『山と溪谷』特集より

1930年創刊の登山雑誌『山と溪谷』の最新号から、秀逸な特集記事を抜粋してお届けします。

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