ツツジやポピー、野生ラン……新緑に映える花を見にいこう! 5月におすすめの関東のワンデイハイキング 

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5月。春から夏に移り変わるこの季節に、山ではさまざまな種類の花が咲き誇ります。今回はライターの石丸哲也さんが厳選した、関東エリアで5月に登りたい花の山を紹介します。

文・写真=石丸哲也 トップ写真=天城山に咲くアマギシャクナゲ

目次

あでやかな野生のバラに会いにいく 不老山(ふろうざん)

神奈川県・静岡県/928m

湯船山付近のブナ林
湯船山付近はみごとなブナ林が続く

西丹沢(たんざわ)前衛の不老山は、園芸品種のような大輪でピンクのサンショウバラ(ハコネバラ)の自生地で、花期は登山者が多く訪ねる。自生地は西へ延びる尾根道にあり、かつては強行軍を強いられたが、明神(みょうじん)峠行きバスが運行されるようになって登りやすくなり、人気が急上昇した。なお、バスは4月下旬〜11月下旬の土・日曜、祝日朝8時台の明神峠行きが1便のみで復路の運行はない。

明神(みょうじん)峠から富士箱根トレイルの縦走路を東へ向かう。新緑のブナ林が続き、所々、早くもサンショウバラが顔を出す。コース最高地点だが展望はない湯船山(ゆふねやま)を越え、峰坂(みねさか)峠からは樹林が開けて、サンショウバラも増えてくる。サンショウバラの丘は広場状で、花が最も多く、富士山や箱根、不老山を眺められるベストスポットだ。世附(よつぐ)峠から登り返した不老山でサンショウバラは見納め。下山は南へ向かい、なおも富士箱根トレイルをたどって、駿河小山駅をめざす。

サンショウバラ
サンショウバラは直径5〜6cm、野生バラには珍しく大輪の花を咲かせる
箱根の山々
峰坂峠付近は明神ヶ岳(みょうじんがたけ)、金時山(きんときやま、きんときざん)など箱根の山々の眺めがよい

MAP&DATA

ヤマタイムで周辺の地図を見る
最適日数:日帰り
コースタイム:5時間25分
行程:明神峠・・・不老山・・・JR御殿場線駿河小山駅
総歩行距離:約13,400m
累積標高差:上り 約625m 下り 約1,259m
コース定数:21
見られる花:サンショウバラの開花期は5月下旬〜6月前半。同時期に、中木のヤブデマリが白い花をたくさん付けて目立つほか、低木ではツクバネウツギやウツギ、野草ではフタリシズカなど白い花が多く見られ、ヤマツツジの朱紅色の花も見られる。
アクセス&
山麓情報:
駿河小山駅前の丸中わさび店は、特産のワサビを使ったわさび漬けをはじめ、わさびの茎三杯酢漬、わさびそば、わさびおからチップスなどユニークな商品も。人気商品の最中「山そだち」は、すりおろしたワサビと白あんがほかにないおいしさだ。9時〜19時、水曜定休。
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山を歩く、花を楽しむ

全国で人気の花の山、関東周辺「花の百名山」のコースガイドや、花に関するコラムを掲載。

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