新緑の時期におすすめ!絶景の富士山展望ハイキング厳選6コース

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富士山撮影をライフワークとして、中央線沿線の山をはじめ低山の四季折々の風景を撮影し、数多くの山岳写真作品を発表している低山フォトグラファー・渡邉明博さんによる『2時間で楽しめる!絶景の富士山展望ハイキング』(山と溪谷社刊)。首都圏周辺で富士山が眺められる200以上もの山からお気に入りの56山をセレクトし、2時間程度で山頂まで登れる初・中級向けの日帰りコースを紹介している。今回はそんなスペシャリストが厳選した山のなかから、この時期おすすめの6コースをピックアップ!

文・写真=渡邉明博

目次

開放的なササ原を進んで絶景へ金冠山(きんかんざん)

静岡県/816m

だるま山高原の遊歩道は解放感抜群。右に見える鉄塔のある山が金冠山

伊豆半島北西部にあり、沼津市と伊豆市の境に位置する金冠山。天城山(あまぎさん)とともに、伊豆を代表する大型火山の達磨(だるま)火山が、約100万~50万年前に噴火を繰り返し、現在ではミカン栽培が盛んななだらかな裾野と、上部にだるま山高原がつくられた。金冠山はその達磨火山が浸食されてできた一峰である。だるま山高原はする河が湾から吹く強い風に耐えるササで覆われており、開放感が抜群の遊歩道が整備され、金冠山の山頂へも続いている。

金冠山山頂からは大展望がひろがり、駿河湾越しに雄大な富士山と、南アルプスの3000m級の山々を見ることができ、眼下には戸田(へだ)の港町が美しい。また、山頂部にマメザクラが群生しており、春には淡いピンク色に彩られる。

だるま山高原レストハウスから出発し、幅広のゆるやかな道を、正面に金冠山をとらえながら、お散歩気分で進もう。達磨山への分岐点を越えたら階段となり、すぐに山頂に到着する。さわやかな風を受けながら三六〇度の展望を眺め、山頂を後にしたら分岐まで戻る。

この後は達磨山にも行ってみたい。戸田峠を過ぎ、標高981mの達磨山の山頂でもすばらしい大展望を眺めたら、Uターンして富士山を正面に見ながら下り、出発地のレストハウスへ戻ろう。

達磨山に向かって歩くと、戸田の町並みが見下ろせる

MAP&DATA

高低図
最適日数:日帰り
コースタイム: 3時間45分
行程:だるま山高原レストハウス・・・金冠山・・・戸田峠・・・達磨山・・・戸田峠・・・だるま山高原レストハウス
総歩行距離:約8,604m
累積標高差:上り 約693m 下り 約693m
コース定数:17

ガイドブック紹介

本書の各コースガイドページには「コース詳細ページ」のQRコードが掲載されており、スマートフォンで読み取ると、コースデータが表示される。登山計画作成などにぜひご利用いただきたい。また今回紹介した以外にも多数のコースが収録されているので、ぜひチェックしてみよう!

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プロフィール

渡邉 明博

1957年生まれ。富士山撮影をライフワークとし、最近では中央線沿線の山をはじめ、低山の四季折々の風景を撮り続けている。『すばらしい富士に出逢える!富士山絶景撮影登山ガイド』(山と溪谷社)をはじめ、富士山関連の著書を多数執筆。山岳写真ASA会長。(写真=水谷和政)

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