
膝が痛いけど山には行きたい! 「下らない山」関東編5選
登山は大好きだけど、膝が痛くて下山が不安……。そんなシニア・高齢者に向けて、下山時に膝にやさしいコースを紹介します。乗り物を利用できたり、そもそも下りが少ないコースを関東近郊で5つセレクト。観光要素のある山がそろいました。コースガイド最後にある標高グラフも参考にしてください!
文・写真=石丸哲也
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丹沢の古社の参道を登り、ケーブルカーで下山 大山表参道(おおやまおもてさんどう)
神奈川県/約700m(阿夫利神社下社)
下りの累積標高差:約20m
山行適期:通年
下らない山登りの強い味方のケーブルカー。大山もケーブルカーを利用できる貴重な山だ。山頂側の阿夫利神社駅(あふりじんじゃえき)~大山山頂は標高差約550mの登り下りはあるが山頂にこだわらなければ、候補から外すには及ばない。阿夫利神社下社、阿夫利神社駅をゴールとする参道歩きのプランを案内しよう。下社への参道は参詣でにぎわった道の面影をとどめ、立ち寄り処も豊富。山頂をめざさず、歴史の参道歩きを楽しもう。
江戸時代、阿夫利神社に参拝する講中登山の大山詣りで栄えた大山。大山ケーブル駅直下の「こま参道」は食事処や土産物店が軒を連ねるが、1.5km、20分ほど手前の大山小学校前からスタートしよう。点在する古い民家を見て道なりに進み、突き当たりを右折。旅館が並ぶ中にある良辨(ろうべん)の「大山まん志゛う(おおやままんじゅう)」は複数の砂糖を使い分けた上品な甘さで土産にも行動食にもよい。
こま参道に入ると豆腐料理などの食事処や土産物が軒を連ね、観光客も多く、にぎやかだ。大山ケーブル駅の先で男坂と女坂が分かれるが、男坂は石段が連続する急登なので女坂へ。ところどころで石段も現われるが、男坂より登りやすい。新緑、紅葉の名所でケーブルカーの中間駅がある大山寺(大山不動尊)を過ぎ、やや急になった斜面を登りつめると男坂に合流。すぐ上には茶店が並ぶ。その先の石段を登りきるとゴールの阿夫利神社下社に着き、相模湾や三浦半島、湘南の市街地などの展望が開ける。下山はすぐ下の阿夫利神社駅からケーブルカーに乗り、こま参道を下って大山ケーブル下バス停へ。
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プロフィール
石丸哲也
東京に生まれ育つ。オールラウンドな登山を経て、山岳ライター、登山・ツアーの講師などとして活動している。
山頂に立つことだけを目的とするのでなく、山を旅する感覚で、登るプロセスや自然にふれることを大切にして山を楽しむことを心がけている。
国内では北海道の利尻山から屋久島の宮之浦岳まで全国の山を登り、海外ではペルーアンデス、ヨーロッパアルプス、北米のヨセミテ、メキシコ、カムチャツカなどの山に足あとを残す。
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