海も、山も、奇景も楽しめる!全国の絶景低山コースガイド4選【山と溪谷11月号】
『山と溪谷』11月号の特集は「全国絶景低山100 for ビギナーズ」。思い立ったらすぐに登れて、日帰りで山頂に立てるのが低山の魅力。特集から、バラエティ豊かな景色が楽しめる全国の低山を抜粋して紹介します。
構成=山と溪谷編集部
海の見える山 西方ヶ岳(さいほうがたけ)
福井県/764m
敦賀半島の主峰。頂から敦賀湾を見渡す
西方ヶ岳は、敦賀(つるが)湾と美浜(みはま)湾に挟まれた敦賀半島を南北につなぐ野坂山地(のさかさんち)の山である。野坂岳、岩籠山(いわごもりやま)とともに敦賀三山の一つに数えられる。
山名の由来説が3つある。山を西方浄土に見立てた説。敦賀湾東から見て西の山という説。祖国を懐かしむ渡来人が、山頂から西を見て西望岳と呼んだのが転訛した説である。
古代から敦賀半島には、朝鮮からの渡来人が住み着いていた。登山口にある常宮(じょうぐう)神社には、新羅(しらぎ、しんら)から伝わった梵鐘が残されており、また周辺では古墳なども見つかっている。
登山は常宮バス停からスタート。標高150mにある奥の院展望台から敦賀湾の眺めがいい。道には花崗岩が点在する。呼びかけると声が返ってくるオウム岩などもある。避難小屋が立つ山頂から、東に踏み跡を進むと敦賀湾が一望できる岩の上に出る。下山は往路を戻る。
(写真・文=梶山 正)
MAP&DATA
・敦賀市コミュニティバス
[マイカー]常宮神社駐車場は参拝者のみの利用。付近に駐車できるスペースはないため、公共交通機関利用推奨
アドバイス:秋の紅葉は11月上旬~下旬、新緑と春の花は4月中旬~5月下旬がよい。日本海に面した山なので、冬は強風と積雪で登山が厳しくなる日が多い。
(『山と溪谷』2025年11月号より転載)
プロフィール
山と溪谷編集部
『山と溪谷』2026年1月号の特集は「美しき日本百名山」。百名山が最も輝く季節の写真とともに、名山たる所以を一挙紹介する。別冊付録は「日本百名山地図帳2026」と「山の便利帳2026」。
雑誌『山と溪谷』特集より
1930年創刊の登山雑誌『山と溪谷』の最新号から、秀逸な特集記事を抜粋してお届けします。
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