秋から初冬におすすめ!絶景の富士山展望ハイキング厳選5コース

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富士山撮影をライフワークとして、中央線沿線の山をはじめ低山の四季折々の風景を撮影し、数多くの山岳写真作品を発表している低山フォトグラファー・渡邉明博さんによる『2時間で楽しめる!絶景の富士山展望ハイキング』(山と溪谷社刊)。首都圏周辺で富士山が眺められる200以上もの山からお気に入りの56山をセレクトし、2時間程度で山頂まで登れる初・中級向けの日帰りコースを紹介している。今回はそんなスペシャリストが厳選した山のなかから、この時期おすすめの5コースをピックアップ!

文・写真=渡邉明博

目次

木漏れ日の尾根道歩きが楽しい蛾ヶ岳(ひるがたけ)

山梨県/1279m

午後の斜光線に照らされる晩秋の彩りと富士山。12月中旬撮影

甲府盆地の南に位置する山で、山梨百名山の一座。「蛾」(が)を「ヒル」と読ませるとは不思議であるが、かつて、武田信玄の城から見て、正午頃に太陽がこの山の真上に来るため「昼ヶ岳」と呼ばれており、後に中国の峨眉山(がびさん)にかけて「蛾ヶ岳」になったと伝わる。

山頂からは御坂(みさか)山塊と竜ヶ岳(りゅうがたけ)の上に浮かぶ富士山を望み、眼下に甲府市街が広がる。振り向けば南アルプスや奥秩父、八ヶ岳が一望できる大展望だ。コースは、某テレビアニメで一躍有名になった四尾連湖(しびれこ)の畔から登る道を紹介したい。2時間もかからずに山頂に立てるからである。

バスの便がないので、タクシーかマイカーで登山口に向かう。駐車場脇に手作りで味のある「登山道入口」の看板があるのでここからスタート。つづら折りに、やや急な道を登って稜線に出たら、木漏れ日の中をなだらかに進む。西肩(にしかた)峠に着くと、ここからは急登に。約15分、ひと登りで山頂だ。大展望が迎えてくれ、四尾連湖の湖面が輝いている。新緑や紅葉の時期は格別に美しい。復路は、来た道を転倒に注意しながら下って登山口へ戻ろう。

山頂から甲府市街の展望

MAP&DATA

高低図
最適日数:日帰り
コースタイム: 3時間15分
行程:登山口・・・分岐・・・西肩峠・・・蛾ヶ岳・・・西肩峠・・・分岐・・・登山口
総歩行距離:約5,848m
累積標高差:上り 約696m 下り 約696m
コース定数:15 

ガイドブック紹介

本書の各コースガイドページには「コース詳細ページ」のQRコードが掲載されており、スマートフォンで読み取ると、コースデータが表示される。登山計画作成などにぜひご利用いただきたい。また今回紹介した以外にも多数のコースが収録されているので、ぜひチェックしてみよう!

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プロフィール

渡邉 明博

1957年生まれ。富士山撮影をライフワークとし、最近では中央線沿線の山をはじめ、低山の四季折々の風景を撮り続けている。『すばらしい富士に出逢える!富士山絶景撮影登山ガイド』(山と溪谷社)をはじめ、富士山関連の著書を多数執筆。山岳写真ASA会長。(写真=水谷和政)

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