秋から初冬におすすめ!絶景の富士山展望ハイキング厳選5コース

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

富士山撮影をライフワークとして、中央線沿線の山をはじめ低山の四季折々の風景を撮影し、数多くの山岳写真作品を発表している低山フォトグラファー・渡邉明博さんによる『2時間で楽しめる!絶景の富士山展望ハイキング』(山と溪谷社刊)。首都圏周辺で富士山が眺められる200以上もの山からお気に入りの56山をセレクトし、2時間程度で山頂まで登れる初・中級向けの日帰りコースを紹介している。今回はそんなスペシャリストが厳選した山のなかから、この時期おすすめの5コースをピックアップ!

文・写真=渡邉明博

目次

駅から歩ける身近な山 百蔵山(ももくらやま)

山梨県/1003m

百蔵山は山梨百名山の一つで、大月市が選定する「秀麗富嶽十二景」の7番山頂。山頂からは道志の山々、杓子山(しゃくしやま)、三ツ峠山(みつとうげやま)などの山並みに富士山が浮かび、文字通り秀麗である。登山道のところどころで富士山を見られるのも楽しい。また、山頂にはサクラが多く、4月中旬の見頃になると、多くのハイカーがお花見を楽しんでいる。

山頂からの富士山。前衛の山が紅葉する時期は、奥行きのある景色となる。11月下旬撮影

百蔵山には、表記を桃倉山とし、山に生えた桃の木からある日、大きな桃が転げ落ちて桂川をドンブラコと流れ、おじいさんとおばあさんに拾われて桃太郎が生まれた、という伝説も語られている。そう、桃太郎のお話はこの山が舞台だったのだ。

コースはとてもわかりやすい。猿橋(さるはし)駅から舗装路を歩いて大月市営総合グラウンドをめざす。登山道に入ると、はじめは道幅が狭いが、やがて明るい道となり、見晴らし台に到着。ベンチがあるので富士山を正面に見ながら小休止を。尾根に出たらまもなく広い山頂。クサリのついた急坂をやりすごし、ゆるやかに下って登山口へ戻る。

そのまま駅に行ってもよいが、日本三奇橋の一つである「猿橋」の見学をコースに組み込み、さらに満足度を上げてしまおう。

橋脚を使わない、珍しい構造の猿橋

MAP&DATA

高低図
最適日数:日帰り
コースタイム: 4時間55分
行程:猿橋駅・・・県道交差点・・・百蔵山登山口・・・登山口・・・稜線分岐・・・百蔵山・・・コタラ山分岐・・・宮谷分岐・・・林道終点・・・宮谷白山遺跡・・・猿橋・・・猿橋駅
総歩行距離:約12,443m
累積標高差:上り 約973m 下り 約973m
コース定数:20 

ガイドブック紹介

本書の各コースガイドページには「コース詳細ページ」のQRコードが掲載されており、スマートフォンで読み取ると、コースデータが表示される。登山計画作成などにぜひご利用いただきたい。また今回紹介した以外にも多数のコースが収録されているので、ぜひチェックしてみよう!

絶景の富士山展望ハイキング

2時間で楽しめる!
絶景の富士山展望ハイキング

見たことのない絶景の富士が待っている!2時間程度あれば山頂にまで登れて、富士山の展望を楽しめる日帰りハイキングガイド

渡邉明博
発行 山と溪谷社
価格 1,980円(税込)
Amazonで見る
楽天で見る
NEXT矢倉岳
1 2 3 4 5

目次

プロフィール

渡邉 明博

1957年生まれ。富士山撮影をライフワークとし、最近では中央線沿線の山をはじめ、低山の四季折々の風景を撮り続けている。『すばらしい富士に出逢える!富士山絶景撮影登山ガイド』(山と溪谷社)をはじめ、富士山関連の著書を多数執筆。山岳写真ASA会長。(写真=水谷和政)

今がいい山、棚からひとつかみ

山はいつ訪れてもいいものですが、できるなら「旬」な時期に訪れたいもの。山の魅力を知り尽くした案内人が、今おすすめな山を本棚から探してお見せします。

編集部おすすめ記事