【書評】低山からヒマラヤまで 登山史に残る名文を編んだ一冊『山は輝いていた』
本書は、さまざまな立場で山に関わってきた13人のアンソロジー。その13編それぞれに、編者の神長幹雄氏が解説を加えるかたちになっている。
山に関する新刊の書評を中心に、山好きに聞いたとっておきもご紹介。
【書評】低山からヒマラヤまで 登山史に残る名文を編んだ一冊『山は輝いていた』
本書は、さまざまな立場で山に関わってきた13人のアンソロジー。その13編それぞれに、編者の神長幹雄氏が解説を加えるかたちになっている。
【書評】自然の営みの神秘とおもしろさに心を奪われる『天気のことわざは本当に当たるのか考えてみた』
「富士山に笠雲がかかると雨」「朝焼けは雨、夕焼けは晴れ」「○○山に雲がかかると雨」……。
本書は全国各地に伝わる「天気のことわざ」を集め、サイエンスの視点で検証したものだ。著者は山岳気象予報士の猪熊隆之氏。
【書評】極北の大地を犬橇で駆ける!シリーズ第2弾『裸の大地 第二部 犬橇事始』
本著は角幡唯介が「いい土地」を求めて北極をより広範囲に旅することを目標に、エスキモー犬で編成された犬橇チーム構築のために試行錯誤を繰り返す物語である。
【書評】登山者にも親しまれる鉄道を深掘り『地図と鉄道省文書で読む私鉄の歩み』
本書は地図、地形図の第一人者でもある今尾恵介氏が十数年来にわたって執筆するシリーズの6冊目。日本民営鉄道協会に加盟する私鉄は大手16社、地方56社。既刊の5冊は関東、関西の大手を解説しており、本書が初めての地方鉄道編となる。
【書評】阿曽原温泉小屋の一年に密着した写真絵本『黒部の谷の小さな山小屋』
「今度、阿曽原温泉小屋の写真絵本を出すんですよ。山の世界を子どもたちにも知ってもらいたくて」。著者の星野秀樹さんからそう聞いたのは昨年末。「絵本?」と驚いたが、山小屋のシーズンを写真絵本で表現するとはこれまでになかった視点。
【書評】当時の常識を覆した34年前の裁判に迫るノンフィクション『天災か人災か?松本雪崩裁判の真実』
「雪崩は人災だった」。34年前の雪崩死亡事故裁判について、その一部始終をまとめたノンフィクション。
【書評】山との調和をめざした建築のあり方『吉阪隆正+U研究室 山岳建築』
吉阪は、世界的建築家ル・コルビュジエに師事し、コンクリートによる彫塑的な造形をもった独特の建築で知られているが、建築以上に熱心に取り組んだのが山行だったという。
【書評】人気のエリアを地学の観点からひもとく一冊『槍・穂高・上高地 地学ノート』
日本一のトンガリ山である槍ヶ岳や「岩の殿堂」と呼ばれる穂高の山容は、国内の山では希有な存在だ。この登山者に人気の槍穂高や上高地はどうやってできたのだろう?そんな疑問を解説してくれるのが本書である。
【書評】沢登りを愛する著者による集大成の一冊『渓の旅、いまむかし 山懐に漂い半世紀』
森にどっぷりと浸り、山を味わいつくす旅をしたい。そんな願いをもつ山好きにとって、高桑信一さんは憧れの、一番星のような人だと常々思っている。
【書評】スケッチとともにつづられる原野への深い愛情『雪原の足あと』
「ちょっこうさん」の愛称で知られる山岳画家・坂本直行の画文集。『山・原野・牧場』『原野から見た山』に続くヤマケイ文庫での復刻第3弾である。