登山者必食!読者おすすめの山小屋グルメとは!?① 北アルプス前編

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登山の楽しみはいろいろあるが、山の食事もそのひとつ。自分で山ごはんを作るのも楽しいが、山小屋では腕自慢のスタッフが工夫を凝らした絶品メニューが楽しめる。登山の感動とともに、山小屋のごはんが山の思い出に残っている人も多いのではないだろうか。山と溪谷オンラインが実施した山小屋グルメアンケートでは、読者がおすすめする全国各地の山小屋のさまざまな名物メニューが投稿された。どの山のどんなメニューが人気だったのか、アンケートの結果を紹介しよう。

構成=山と溪谷オンライン、トップ写真=太っちょパパさんの登山記録より

「山小屋グルメ」人気エリアは北アルプス。八ヶ岳も支持者多い

2023年9月から10月にかけて当サイトで実施したアンケートの有効回答数は113件。おすすめの山小屋グルメを1人につき1〜5品挙げてもらったところ、北アルプスが80品で最多となった。続いて八ヶ岳が41品、南アルプスが25品、東北(尾瀬含む)が13品、その他のエリアが30品となった。

日本随一のグルメエリア・北アルプス

北アルプスは日本を代表する登山エリア。ダイナミックな景観など、山々の魅力に加えて、点在する山小屋が個性豊かなことも、この山域に登山者を引きつける要素となっている。3000m前後の山々が連なるために登山自体はハードだが、山小屋のホスピタリティは日本を代表する山岳エリアだけのことはある。下界を遠く離れた場所で、疲労を優しく癒やしてくれる山小屋の食事は、登山の思い出に深く刻み込まれるものだ。北アルプスのなかでも、特に投稿数の多かった山小屋グルメを紹介しよう。

種池山荘「ピザ」(ランチタイム)

山で味わう絶品ピザ(ポンタポンタさんの登山記録より)

これを目当てに登ってくる人が多い人気メニューが種池山荘の「ピザ」(1,400円)。オーブンでサクッと焼き上げたクリスピータイプの薄めの生地に、とろとろのチーズがたっぷり載ったピザは、「街の飲食店で提供するピザよりおいしい」と絶賛する人も多い。ピザの提供は「ピザ祭り」の期間中のみで、一日の提供数も限定されているので、確実に食べたい人は事前に種池山荘のウェブサイトでピザ祭りの実施状況をチェックして、早めに到着しよう。

「山だからという特別感抜きにおいしい」(40代女性)

「ビックリするほどの本格派。山であのピザは反則です」(50代男性)

「山の上で、こんなおしゃれでおいしいものが食べられるのだと感激しました。きつい柏原新道も、ピザがあれば登り切れる!」(40代女性)

「パリパリで大きな生地に、酸味と塩味とタバスコが疲れた体に染みた。針ノ木サーキットに挑戦したとき、1泊目の針ノ木小屋を暗いうちに発ち、絶景を楽しみつつも苦手なガレ場に緊張の連続で、神経をすり減らしながら12時ちょっと過ぎに2泊目の種池山荘に到着。到着したらピザとビールと思ってがんばっていたのに『ピザは12時で終了』という看板を見てとてもがっかり。ところが『宿泊者は14時から食べられますよ』と。2時間空腹で待機してからのピザは最高においしかったです」(30代女性)

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大天荘「インディアン・ランチ」(ランチタイム)

ファンの多い大天荘のインディアン・ランチ(Fullereneさんの登山記録より)

常念山脈の大天荘が昼食として提供している「インディアン・ランチ」(1,500円)は、本格的なインドカレーが楽しめるひと品。「牛ひき肉のキーマカレー」「ほうれん草のグリーンカレー」「スパイシーチキンカレー」の中から好きなものを選べ、サフランライス、ナン、チャイ、デザートがついてくる充実のメニューだ。なお、大天荘は秋の夕食に供される「芋煮」の隠れファンも多い。

「スパイスが本格的で、ワンプレートのバランスのよいメニューでおいしかった。昼食を持っていたけど、いい香りにガマンできず、注文してしまった!」(50代女性)

「おいしくボリューミー。表銀座東鎌尾根縦走の2日目のランチにピッタリ!カレーの種類も選べます。サフランライスでおなかいっぱいなので、ナンは頼りになる行動食やお土産にできま~す」(50代女性)

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双六小屋「天ぷら」(夕食)

揚げたてがうれしい夕食の天ぷら(おシュニチルさんの登山記録より)

あたたかいホスピタリティでリピーターの多い双六小屋。人気なのは夕食で提供される天ぷらだ。ちくわや新鮮な野菜など5〜6種類のタネがサクッと揚げてあり、ビールやお酒、ご飯がすすむこと間違いなし。天つゆ派は一緒に供されるそうめんのつゆで、塩派は抹茶塩で食べるのがおすすめだ。

「子どもと2人で宿泊。子どもが『山でこんなごはんが食べれるなんて!』と感激していたのが忘れられない」(60代男性)

「サックサクのおいしい天ぷらが、ビールとよく合います!登山途中に見たアザミの葉っぱが、こんなにもおいしく調理されるんだと驚きました!」(40代女性)

「こんな奥地で天ぷらが食べられるとは!   台風が迫るなか、双六小屋に初めてたどり着き、双六岳は諦めた晩に、一緒のテーブルになったおじさまから『随分遠くまで天ぷら定食食べに来たんだなぁ』と言われて笑ってしまったエピソードがあります」(50代女性)

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