健脚なら日帰り可能! 北アルプス登山をショートタイムで楽しもう

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北アルプスといえば、3000m前後の稜線がどこまでも連なるエリアとあって、登山には何日もかかる——と思われがち。しかし、一定の体力があれば、ショートタイムで登れるコースもたくさんある。長い休みが取れなくても、山小屋の予約が取れなくても日帰りで楽しめる、日本アルプスのおすすめコースを紹介しよう。

文=山と溪谷オンライン、トップ写真=黒スコット(唐松岳・朝の八方池から望む白馬三山)

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西穂高岳(にしほたかだけ)

2909m

険しい岩稜を連ねたピークへ

西穂高岳は穂高連峰の南西に位置するピークで、山頂付近は険しい岩稜が連なっている。ここでの滑落は死に直結するため、緊張を強いられる登山が続くが、それだけに登頂の喜びはひとしおだ。

険しい岩稜を連ねる西穂高岳
険しい岩稜を連ねる西穂高岳(写真=あおまさ
西穂山頂から槍ヶ岳を遠望する
西穂山頂から槍ヶ岳を遠望する(写真=カモネン

アクセスには新穂高ロープウェイが利用できるため、2156mからのスタートとなる。針葉樹林の千石尾根を登りきると西穂山荘に着く。西穂高岳へは気が抜けない難所が続くので、ここで休憩してリフレッシュしていこう。ハイマツの尾根道を進み、丸山を過ぎると岩場が始まる。鎖場を越えて西穂独標へ。笠ヶ岳の眺めが登りの苦しさを和らげてくれる。独標から先はいよいよ本格的な岩稜の始まり。独標までの岩場で不安を感じたら、無理せず独標で引き返そう。西穂山頂まではピラミッドピーク、チャンピオンピークなどの13もの岩峰を越えていくが、エスケープルートはない。天候の変化などにも注意を払いたい。

MAP&DATA

高低図
最適日数:日帰り 8時間20分
総歩行距離:約7,700m /上り 約1,062m 下り 約1,062m
行程:西穂高口・・・西穂山荘・・・西穂独標・・・西穂高岳・・・西穂独標・・・西穂山荘・・・西穂高口
コース定数:28
アドバイス:ロープウェイの始発の時刻から計算して、日帰りが可能かどうか慎重に判断を。上高地側の西穂登山口から登る場合は、西穂山荘まで3時間15分かかるので、1泊2日で計画するのが現実的だ。
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