テントみたいに使えるハンモック! ENO/スカイライトハンモック|高橋庄太郎の山MONO語りVol.112

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まとめ:テント感覚に近い、居住性が高いハンモック

テントを設営できない場所でも眠ることができる、実戦的な野営装備の一種であるハンモック。テントを張れる場所であっても、山でのひとつの“楽しみ”として使うのもおすすめだ。ただ、ハンモックという道具の形状や機能をしっかりと頭に入れる必要があり、使い慣れればテント以上という人もいる一方で、僕のようになかなか使いこなせない人も多いようである。

ENO/スカイライトハンモック

だが、今回のスカイライトハンモックは、慣れていない人でも直感的に“テントに近い”感覚で眠れるハンモックだ。気に入ってすでに購入している僕は、これから積極的に使っていこうと思っている。

スカイライトハンモックに問題があるとすれば、居住性を高めるためにポールなどのパーツが加わっていることで、一般的な野営向けハンモックとタープの組み合わせほど軽くはないこと。今回のハンモック、ストラップ、タープの組み合わせを合算すれば、重量は1,738g。生地が薄く、ミニマムな仕様のテントには、いまや1,000gを切るソロ用も登場している。1,738gというのは、ソロ用テントでも居住性を高めたタイプ、もしくは2~3人用テントの重さだ。

この点をどう考えるか? 僕は居住性や寝心地を重視する志向なので、この重さでもそれほど気にならない。だが、軽量タイプのハンモックには200gを切るものも多く、タープ込みでも優に1,000gを切る組み合わせを作れる。今回は僕好みのスカイライトハンモックを取り上げたが、野営道具としてハンモックを考える際には、自分の好みに合わせて厳選してみるといいだろう。

ところで、僕は『山と溪谷』2024年7月号に、北八ヶ岳の“ハンモック山行”の記事を書いた。詳しくはバックナンバーを見ていただくとよいが、実は北八ヶ岳の双子池ヒュッテのテント場は一部をハンモック用サイトとして、今年から本格的にオープンしている。この動きは今後、他の山小屋や山域にも広がっていく可能性が高い。ハンモックでの野営に興味がある方は早めにひとつ手に入れて、少しずつ使い方を模索していくのもおもしろそうだ。

今回のPICK UP

ENO
スカイライトハンモック

ENO/スカイライトハンモック
重量 907g
価格 30,250円(税込)
詳細を見る

ENO
ヘリオスウルトラライトハンモックストラップ

重量 122g
価格 6,050円(税込)
詳細を見る

ENO
プロフライ XL シル レインタープ

重量 709g
価格 25,300円(税込)
詳細を見る
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プロフィール

高橋 庄太郎(たかはし・しょうたろう)

宮城県仙台市出身。山岳・アウトドアライター。 山、海、川を旅し、山岳・アウトドア専門誌で執筆。特に好きなのは、ソロで行う長距離&長期間の山の縦走、海や川のカヤック・ツーリングなど。こだわりは「できるだけ日帰りではなく、一泊だけでもテントで眠る」。『テント泊登山の基本テクニック』(山と溪谷社)、『トレッキング実践学』(ADDIX)ほか著書多数。
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高橋庄太郎の山MONO語り

山岳・アウトドアライター、高橋庄太郎さんが、最新山道具を使ってレポートする連載。さまざまな角度からアウトドアグッズを確認し、その使用感と特徴を余すことなくレポート!

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