GWに登りたい! 白き絶景を眺める 上信越の残雪のコースガイド4選
ゴールデンウィークは残雪の山に行きたい! 4月末から5月上旬に登るのにおすすめの上信越エリアの残雪コースガイドを4つ紹介。初心者向けルートもあります。
文・写真=星野秀樹
信越トレイルの盟主的存在鍋倉山(なべくらやま)
新潟県・長野県/1289m
豪雪地帯、長野県飯山(いいやま)市と新潟県妙高(みょうこう)市にまたがる鍋倉山。全山ブナに覆われたこの「ふるさとの山」は、信越トレイルの盟主的存在としても有名。四季を通じて楽しめる山だが、低山にもかかわらず、良質なパウダースノーが楽しめるとあって、冬季には多くのバックカントリースキーヤーを迎えている。残雪期になると豪雪の森は手頃なスノーハイクの山として楽しめる。鍋倉山から残雪の信越県境稜線を伝うコースがおすすめだ。
登山口は県道95号の除雪終了点。無雪期には巨木の谷入口として知られるポイントだが、GW期間の除雪はここまでしか行なわれない。ここから西ノ沢をつめるが、左岸の山腹に入らずに、早めに沢に下りた方が登りやすい。沢の残雪状態は年によって異なるので要注意。登るほどに美しいブナ林となり、やがて久々野(くぐの)峠で稜線に抜ける。さらに急な雪斜面を登ると鍋倉山頂上だ。
頂上からは一度久々野峠に戻り黒倉(くろくら)山へ登り返す。北東へ続く稜線をたどるが、左手は大きく切れ落ちているので注意。小さなアップダウンを繰り返し、やがて尾根が広がった辺りから尾根を離れて下ると雪原となった茶屋(ちゃや)池。ここから除雪終了点まで県道をたどる。
プロフィール
星野秀樹(ほしの・ひでき)
写真家。長野県飯山市在住。剱岳や黒部源流域、上越・信越などの山を中心に活動。近著に『上越・信越 国境山脈』(山と溪谷社)、『黒部の谷の小さな山小屋』『山に登る』(アリス館)、『雪のくに移住日記』(信濃毎日新聞社)、共著に『飛べ! 山小屋ヘリコプター』『がんばれ! 田んぼマシーン』(新日本出版社)など。『森を歩くと』(仮題・アリス館)を2026年3月に出版予定。
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