GWに登りたい! 白き絶景を眺める 上信越の残雪のコースガイド4選
ゴールデンウィークは残雪の山に行きたい! 4月末から5月上旬に登るのにおすすめの上信越エリアの残雪コースガイドを4つ紹介。初心者向けルートもあります。
文・写真=星野秀樹
ワンランク上の残雪の山高妻山(たかつまやま)
新潟県・長野県/2353m
百名山の一座に数えられる高妻山。2300mを超える標高は、近くの妙高山や火打山にわずかに届かぬものの、堂々とした山容は存在感にあふれている。アプローチのよさや、ルートの明確さを考えると初心者向けの雪山のように感じるが、長い急登が続くなど体力的な厳しさや、上部での雪崩への配慮など、ワンランク上の判断、技術が試される。
戸隠(とがくし)牧場から弥勒(みろく)尾根に取り付く。五地蔵(ごじぞう)山へかけてはブナの尾根をたどる。1596mで五地蔵山から延びる尾根に上がる。この付近は傾斜も緩く、美しいブナが立ち並ぶ尾根。テント泊なら一晩過ごしたくなる好幕営地だ。ただし、下降時は誤って主尾根を下らないように注意。しっかりルートを確認しておきたい。一不動(いちふどう)から続く主稜線に出てからは雪庇に注意。核心部は八観音(はちかんのん)を過ぎて始まる急登だ。尾根というより雪壁のような急斜面が続くので滑落に要注意。雪の状態によっては雪崩にも気をつけたい。登り着いた頂上からは妙高山、火打山をはじめ、北アルプスを一望する展望が広がっている。下りは往路を引き返すが、上部の急斜面では慎重な行動を。
プロフィール
星野秀樹(ほしの・ひでき)
写真家。長野県飯山市在住。剱岳や黒部源流域、上越・信越などの山を中心に活動。近著に『上越・信越 国境山脈』(山と溪谷社)、『黒部の谷の小さな山小屋』『山に登る』(アリス館)、『雪のくに移住日記』(信濃毎日新聞社)、共著に『飛べ! 山小屋ヘリコプター』『がんばれ! 田んぼマシーン』(新日本出版社)など。『森を歩くと』(仮題・アリス館)を2026年3月に出版予定。
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