GWに登りたい! 白き絶景を眺める 上信越の残雪のコースガイド4選
ゴールデンウィークは残雪の山に行きたい! 4月末から5月上旬に登るのにおすすめの上信越エリアの残雪コースガイドを4つ紹介。初心者向けルートもあります。
文・写真=星野秀樹
ロープウェイ利用で登頂谷川岳(たにがわだけ)
群馬県・新潟県/1977m(オキの耳)
標高こそ2000mに満たないものの「近くてよい山」として四季を通じて多くの登山者を迎えている谷川岳。美しく重厚な豪雪地帯に連なる山並みは圧巻だ。ロープウェイを利用して一気に残雪稜線からスタートできるのが大きな特徴だ。
天神平(てんじんだいら)駅を後に、スキー場の右手斜面に取り付く。平日でも天候条件のよい日なら多くの登山者がトレースを登っていく。ほどなく天神尾根に出て、稜線上のトレースをたどる。ブナの木立を縫うように行くが、滑りやすい急なギャップを下る箇所があるので滑落に注意。
熊穴沢(くまあなさわ)避難小屋を過ぎると尾根の傾斜が強まる。この先はピッケルの使用が望ましい。
登るほどに露出感の強い雪斜面となるので、しっかりピッケル、アイゼンを利かせて登ること。やがて左手に肩ノ小屋を望むと、雪面から突き出た道標に出る。この付近が西黒(にしぐろ)尾根との分岐だが、視界不良時には方向を見失いやすいのでしっかりと現在位置を確認しておくこと。ひと登りでトマの耳だが、東側斜面の雪庇に注意。さらに稜線をたどればオキの耳に着く。下りは往路を引き返す。
プロフィール
星野秀樹(ほしの・ひでき)
写真家。長野県飯山市在住。剱岳や黒部源流域、上越・信越などの山を中心に活動。近著に『上越・信越 国境山脈』(山と溪谷社)、『黒部の谷の小さな山小屋』『山に登る』(アリス館)、『雪のくに移住日記』(信濃毎日新聞社)、共著に『飛べ! 山小屋ヘリコプター』『がんばれ! 田んぼマシーン』(新日本出版社)など。『森を歩くと』(仮題・アリス館)を2026年3月に出版予定。
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