GWに登りたい! 白き絶景を眺める 上信越の残雪のコースガイド4選
ゴールデンウィークは残雪の山に行きたい! 4月末から5月上旬に登るのにおすすめの上信越エリアの残雪コースガイドを4つ紹介。初心者向けルートもあります。
文・写真=星野秀樹
広大な斜面は実は初心者向け火打山(ひうちやま)
新潟県/2462m
美しい湿原と豊富な高山植物に恵まれて、四季を通じて人気が高い火打山。日本海間近の高峰なだけに、名にし負う豪雪の山である。広大な雪斜面はバックカントリースキーに人気が高いが、険しい雪稜などがないために初心者向けの残雪山としても魅力的だ。
笹ヶ峰から残雪のブナ林をたどり黒沢へ。雪の状態がよければ黒沢をつめることもできるが、判断は慎重に。沢を渡って夏道の十二曲りの急登に取り着く。日陰の急斜面なので早めのアイゼン着用が望ましい。やがて針葉樹の森へ抜け、傾斜が落ちた幅広の尾根へ上がる。黒沢山の斜面が迫ってくる手前付近が富士見平。視界不良時にはルートを見失いやすく、また黒沢岳の西側斜面を大きく巻いて通過していく箇所はスリップに注意。高谷池(こうやいけ)ヒュッテからは雪に埋まった高谷池を渡り、広大な天狗の庭を経て火打山に取り着く。この付近も視界不良時にはルートを見失いやすい。
雪尾根をたどって高度を上げるが火打山上部は急な雪斜面なので滑落注意。特に下りは慎重に。頂上からは往路を引き返す。
プロフィール
星野秀樹(ほしの・ひでき)
写真家。長野県飯山市在住。剱岳や黒部源流域、上越・信越などの山を中心に活動。近著に『上越・信越 国境山脈』(山と溪谷社)、『黒部の谷の小さな山小屋』『山に登る』(アリス館)、『雪のくに移住日記』(信濃毎日新聞社)、共著に『飛べ! 山小屋ヘリコプター』『がんばれ! 田んぼマシーン』(新日本出版社)など。『森を歩くと』(仮題・アリス館)を2026年3月に出版予定。
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