初夏の高原を染め上げる花。レンゲツツジが咲く山コースガイド
初夏の山を彩る花の代表格がツツジ。日本に生育するツツジの種類は50を超えるが、なかでもレンゲツツジはオレンジの大きな花を咲かせ、ひときわ存在感のあるツツジだ。初夏から梅雨の時期にかけて、レンゲツツジに出合える山を紹介しよう。
構成=山と溪谷オンライン
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早いところでは6月上旬から、標高の高いところでは6月中旬から下旬ごろに草原をオレンジ色に染め上げるのがレンゲツツジだ。花は大きく数も多いので、群生する場所では「染め上げる」という表現がまさにぴったりの絶景が現われる。
このレンゲツツジ、美しいが、実は毒があるという。詳しくは「美しいものには毒がある レンゲツツジ」の記事を確認してほしいが、簡潔に説明すると、「レンゲツツジの葉や根には実は有毒成分が含まれていて、動物たちはそれを知っているために食べない、このためレンゲツツジばかりが生き残って群落が形成されやすい」とのことだ。

レンゲツツジの季節は5月末から始まるが、標高の高い山での見頃は6月中旬から下旬にかけて。これからがピークだ。体には毒だが、目にはよい薬になること間違いなし。ここでは、レンゲツツジを楽しめる山と登山コースを紹介しよう。
なお、最近は適期が早めに推移していることが多い。本来は最盛期の時期に行ったら、すでに散っていた! ということも考えられるが、ほかの花も咲いている時期なので、楽しみは多い。なお、レンゲツツジの花期はどの山も混雑が予想される。早出早着を心がけ、できれば平日に登るなど工夫しよう。
長い期間・広範囲でレンゲツツジを楽しめる 霧ヶ峰高原(きりがみねこうげん)
長野県/1925m(車山)
5月下旬から6月下旬にかけての霧ヶ峰高原は、新緑がちょうど上がってくる季節と重なる。緑の絨毯にオレンジの花が広がる景観はすばらしく、多くのハイカー・登山者が訪れる。レンゲツツジは霧ヶ峰の全域で見られるが、特に多いのは踊場(おどりば)湿原や八島ヶ原(やしまがはら)湿原、霧ヶ峰自然保護センター園地、車山(くるまやま)肩など。湿原ではアヤメやカキツバタなども花の季節を迎える。
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山を歩く、花を楽しむ
全国で人気の花の山、関東周辺「花の百名山」のコースガイドや、花に関するコラムを掲載。
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