群生するアジサイ、ツツジ、スズラン・・・ 梅雨の6月に登りたい花の山

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6月は梅雨の雨を受けて花々がみずみずしく輝く季節。この時期だからこそ登りたい、花の名山を紹介します。

文=石丸哲也

目次

湿原と牧場でレンゲツツジの花を愛でる
赤城山(あかぎやま)・地蔵岳(じぞうだけ)

群馬県/1674m
赤城公園ビジターセンター~小沼平(こぬまだいら)~地蔵岳~新坂平(しんざかだいら)/日帰り 2時間25分

レンゲツツジが咲く覚満淵を行く

上毛三(じょうもうさん)山最高峰で日本百名山にも選定されている赤城山はいくつものピークがあり、最高峰の黒檜山(くろびさん)に登山者が集中する。しかし、初夏に咲くレンゲツツジの花を満喫したいなら、その南西に頭をもたげる地蔵岳がおすすめだ。登山口ではミニ尾瀬とも呼ばれる覚満淵(かくまんぶち)の水辺に咲く花、下山口では赤城白樺牧場の群生を楽しめるからだ。

赤城山ビジターセンターバス停で下車したら覚満淵へ。池の周りに湿原が発達し、その湿原に沿うようにレンゲツツジが咲く。ひと登りした鳥居峠で覚満淵を見下ろし、小地蔵岳の山腹をトラバースして登ると、こぢんまりとした火口湖の小沼(この)北側に着く。車道を少し歩き、八丁峠からは地蔵岳の急斜面となるが、視界が開け、背後に小沼を見下ろして登れる。電波塔が立つ地蔵岳山頂は小広く、大沼(おの)を隔てた黒檜山と駒ヶ岳、その左に尾瀬や奥日光の山並みを眺められる。西へ、ミズナラなどの樹林を急下降して、新坂平に着けば、車道の反対側に赤城白樺牧場の10万株というレンゲツツジの群生が広がる。

鳥居峠から覚満淵、大沼を見下ろす

地蔵岳の登りから地蔵岳山頂を見上げる

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6月に見られる花

レンゲツツジの見頃は6月上旬〜中旬。同じころ、林下や登山道沿いにマイヅルソウ、ツクバネウツギ、サラサドウダン、キンポウゲなども咲く。

山麓情報

赤城山ビジターセンターバス停傍らの赤城公園ビジターセンターでは赤城山の成り立ちや地質、動植物などを解説する展示があり、観光案内やパンフレット配布も行なう。9時〜15時45分、月曜定休(祝日場合、翌日。GW、5月末〜6月中旬は無休)、無料。

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山を歩く、花を楽しむ

全国で人気の花の山、関東周辺「花の百名山」のコースガイドや、花に関するコラムを掲載。

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