群生するアジサイ、ツツジ、スズラン・・・ 梅雨の6月に登りたい花の山
6月は梅雨の雨を受けて花々がみずみずしく輝く季節。この時期だからこそ登りたい、花の名山を紹介します。
文=石丸哲也
目次
スズランの香りに包まれて展望の頂へ
入笠山(にゅうかさやま)
ゴンドラ山頂駅~入笠湿原~御所平(ごしょだいら)峠〜入笠山〜ゴンドラ山頂駅/日帰り 3時間45分
なだらかな山容で目立たない入笠山だが、標高約2000mの花の宝庫だ。なかでも5月下旬〜6月中旬に咲き、120万本と言われるスズランが人気。ゴンドラを利用すれば山頂まで往復2時間弱で手軽に登れるが、テイ沢、大阿原(おおあはら)湿原も周回する、変化に富み、充実したプランを案内しよう。
ゴンドラ山頂駅を出て、林道を少し歩いてから山道に入り、カラマツ林が開けると、スズラン群生地の草原のスロープ上に出る。スズランの花は葉の陰に隠れるように咲き、目立たないが、香りが一帯に漂う。入笠湿原から、すぐ上の林道をたどり、ヒュッテ入笠の前で入笠山への登山道を見送り、放牧地の林道を下る。テイ沢出合から山道に入り、苔むして静かなテイ沢に沿って登れば樹林が開けて大阿原湿原に着く。湿原の東端から車道を北上し、仏平峠からカラマツ林の山道を登りつめると入笠山山頂だ。八ヶ岳、南・中央・北アルプスなどの山岳パノラマを楽しんだら北へ下り、登山道入口から往路を戻る。テイ沢周回には、ゴンドラの最終時間を確認し、余裕をもって行動したい。
MAP
6月に見られる花
スズランが咲くころに、入笠湿原などにサクラソウの仲間で大型のクリンソウも開花する。また、朱紅色の大きな花を咲かせるレンゲツツジ、コナシ(小梨)とも呼ばれるズミ、キンポウゲなどが咲く。
山麓情報
富士見パノラマリゾート駐車場の約1km手前に2軒の立ち寄り湯がある。ゆーとろん水神の湯は源泉かけ流しの8つの露天風呂と内湯、サウナや食事処を備える。11時〜19時30分、水・木曜休館(季節変動あり、祝日は営業)、950円。ふれあいセンターふじみは内湯の大浴場のみ。10〜20時、不定休、600円。
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山を歩く、花を楽しむ
全国で人気の花の山、関東周辺「花の百名山」のコースガイドや、花に関するコラムを掲載。
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