
あなたが見ている景色の裏にはとんでもない歴史があるかも。『ムー』編集者に教わる神秘の山
意外に思う方も多いかもしれないが、日本には数多くの信じられないような伝説が存在している。なかでも、山に関わる超常現象や伝承は数知れない。あなたがいつも見ている景色のすぐそばには、とんでもない歴史が隠されているのかも‥‥‥。神秘の山をムーの編集に携わる中村さんに教えてもらった。モデルコースつきで4つの山を全国から紹介!
文=中村友紀 写真=『ムー』編集部、山と溪谷オンラインから転載
目次
謎の金属「黙示録」の大パノラマの世界 五葉山(ごようさん)
岩手県/1340m
日本にもピラミッドがあると最初に言い出したのは、明治から昭和初期にかけて活躍したキリスト教伝道者、酒井勝軍(さかいかつとき)だった。その彼が昭和9年(1934年)に出版したのが『太古日本のピラミッド』だ。
あるとき酒井は、ユダヤ研究の著書が政府の目にとまったことで、中東・パレスチナへと派遣された。実際にピラミッドを目にし、大いなる興味を抱いたという。そして昭和4年(1929年)から数回にわたり、天津教の竹内巨麿のもとを訪れ、『竹内文書』の閲覧を求めた。そこには、酒井の興味を強く引くことがらが書かれていた。
いわく──。 神代の時代から1万年以上、日本列島には文明が栄えていた。そしてこれが、のちの世界文明のルーツになった、と。
酒井はひどく納得し、日本でピラミッドを捜しはじめる。その第一号となったのが広島県の葦岳山(あしたけやま)で、次に目をつけたのが岩手県の五葉山(ごようさん)だった。
目的は、『竹内文書』に書かれていた古代の超合金「ヒヒイロカネ」を見つけることにあった。ヒヒイロカネは「錆びず腐らず、いきいきと何万年たつとも同じくある宝のヒヒイロカネ」とされる謎の金属で、古くは皇室の三種の神器の素材としても使われていたのだと『竹内文書』が記す。
昭和13年(1938)年、五葉山を訪れた酒井は、大量の「ヒヒイロカネ」を発見したと発表した。ところが具体的な発見場所や状況については説明しないまま亡くなってしまったので、真偽については明らかにされていない。
五葉山に登った酒井は、その景色に呆然としたという。山のどこを見ても、古代の遺構と思える奇岩が見られることに驚いたのである。たとえば、それ自体でピラミッド形を形成している巨石、斜面に突き出た巨大な石柱、そして祭壇らしきものが設置された石室……。やがて日が暮れると、一行は山内にあった神社の参籠所で一夜を明かした。
翌早朝、外に出て日の出を拝した酒井は、眼前に広がる巨石と雲海が織りなす美しい光景に言葉を失う。のちに酒井はこのときのことを、「世界の開闢からハルマゲドンまでの歴史を示したものだった」と語っている。
彼は五葉山に、『聖書』の始まりから終わりまでを「見た」のだ。
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