都心から近い&登りごたえのある低山へ 岩が楽しめる名低山6選

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都心からでも日帰りで岩登りを楽しめる山は数多く存在する。関東近郊で登りがいがある岩の名低山を6山紹介しよう。

目次

谷奥にそびえる足の裏みたいな岩峰へ 毛無岩(けなしいわ)

群馬県/1300m
道場~沢コース~相沢越え~毛無岩~東のコル~尾根コース~道場/日帰り4時間40分
技術レベル:★★

春の毛無岩
稜線の展望台から眺める春の毛無岩

西上州北部を東へと貫流する鏑川(かぶらがわ)。その支流南牧川(なんもくがわ)のそのまた支流星尾川(ほしおがわ)、そして道場川(どうじょうがわ)。その谷奥に足の裏を思わす岩峰がそびえ立つ。毛無岩だ。向かって左手の沢沿いに登り、右手の尾根を下って周回できる。ルートは判り難く、岩稜上にはロープや鎖などいっさいないが、足元が垂直に切れ落ちた岩頂は三六〇度の大展望だ。

アクセスは上信電鉄下仁田駅からタクシーまたはマイカー。道場集落の山神宮の奥が沢コース登山口で数台駐車できる。目印は少なく読図力で沢沿いに進み、尾根に取り付けば相沢越えで稜線に出る。毛無岩へはヤセ岩稜だがヤブがあるので高度感は少ない。山頂から東のコルへは足指を一本ずつ越える激しい登降だ。下る尾根コースも難所が連続する。

大岩への岩稜
尾根コースの展望岩を東から巻いて下る
碧岩を正面に岩稜を下る
毛無岩頂上へはやせたヤブ岩稜の急登だ

MAP&DATA

毛無岩コースマップ

岩場の注意点

沢コースのロープトラバースはスリップに注意。沢から尾根への取付き点を見逃さないように。山頂先の小岩峰は皆岩上を行く。巻き道風の踏み跡に入ってはならない。尾根コースには展望岩下のロープで下る岩場、樹林中のナイフリッジ、荒れた沢沿い道のルートファインディングなど課題が多い。

山麓情報

アクセス途中の磐戸(いわど)集落には和菓子の信濃屋嘉助(TEL:0274-87-2322)があり、早朝から営業しているので入山前に購入可能だ。草餅は行動食にイチオシで、まんぷく団子は朝食代わりに。どら焼き、すあま、パイ饅頭、お炭つきまんじゅうも行動食に。帰りにはブランデーケーキをお土産にしたい。

惜しくも選考から漏れた名山

東京近郊の岩低山を代表するのが妙義山(みょうぎさん)だ。表妙義、裏妙義と二つの岩脈が並ぶが、一般的な表妙義中間道でもハシゴや鎖が現われる(24年に通行止めが解除された)。白雲山(はくうんざん)から金洞山(こんどうさん)への表妙義縦走は超ハイレベルだが、体力技術不足による遭難多発エリアだ。裏妙義は上級向けハイキングコースだが、これも腕力勝負のポイントが激多い。

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登山の達人が教える関東近郊名低山

都市圏から、日帰りで楽しめる低山は数多く存在する。登山ガイドや山岳ライターなど、山を歩き尽くしている登山の達人が、関東近郊の名低山を紹介する。

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