
膝が痛いけど山には行きたい! 「下らない山」関西編5選
登山は大好きだけど、膝が痛くて……。そんなシニア・高齢者に向けて、下山時に膝にやさしいコースを関西エリアから5つ紹介します。急な下り坂がなかったり、登った先で乗り物で下山できる、膝にやさしいコースを集めました。コースガイド最後にある標高グラフも参考にしてください!
文・写真=加藤芳樹
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ロープウェイは夜まで営業、下らないナイトハイクも◎ 摩耶山(まやさん)・青谷道(あおたにみち)
兵庫県/702m(摩耶山)
下りの累積標高差:約116m
スタート:王子公園駅 ゴール:摩耶ロープウェイ山上駅
六甲山西部の中心となるのは摩耶山だ。標高702mのこの山は、山頂近くに古刹の天上寺があり、四方からその登山道が延びているが、鉄道駅から登るとなると、新神戸駅から登る六甲全山縦走路の稲妻坂・天狗道や、王子公園駅からまやケーブル・ロープウェイ沿いに登る上野道などはなかなかの急坂で、比較的緩やかに登れるのが青谷道だ(溪谷道のトエンティクロスが一番緩やかに登れるのだが、距離が圧倒的に長い)。
阪急王子公園駅から、王子公園の横を通り、山の手に向かう。馬頭観音像がいかめしい妙光院の前を通ると青谷道の登山口がある。青谷道は渓谷沿いにしばらくコンクリート道が続く。途中に季節に茶摘み体験ができる観光茶園がある。旧摩耶道と合流する行者堂跡からは登山道となるが、旧天上寺への参道なので広くて歩きやすい。天上寺は昭和51(1978)年に放火で焼失し、跡地は摩耶山史跡公園となり、寺そのものは摩耶別山に移転した。やがてたどり着く仁王門は唯一残った建物で、長い石段を登り、摩耶山史跡公園に着く。
史跡公園の先で道は左右に分かれる。左にとると、天狗岩の祀られる摩耶山山頂に着く。三角点(698.5m)はあるが、標高点702mはどこかはっきりとは分からない。
そのまま真直ぐ下ると道路に出て、右へ行くとロープウェイ星の駅がある掬星台(きくせいだい)に着く。神戸市街を見下ろす展望は、夜になると1000万ドルの夜景となる。ロープウェイは、夏場は21時、冬場は20時前まで営業しているので、夜景の時刻に合わせて夕刻に登るのも手だ。
MAP&DATA
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プロフィール
加藤芳樹(かとう・よしき)
関西の山に精通する編集者。現在は『岳人』の編集に携わる。著書に『県別登山ガイド 兵庫県の山』『関西周辺週末の山登りベストコース123』(山と溪谷社)など、編・共著多数。日本山岳会会員、環境省自然公園指導員。
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