奥深い山々に紅葉が映える南アルプス南部エリア【紅葉コースガイド2025】
南アルプス南部は、北部と比較するとアプローチの手段も限られており簡単には行けないが、その奥深く山々には独特の魅力があふれている。このエリアに精通する岸田明さんが絶景の紅葉ルートを紹介する。
文・写真=岸田明
目次
黄葉の錦が美しい眺望の山 笊ヶ岳(ざるがたけ)
南アルプス/2629m
紅葉の見頃 10月上旬~10月中旬
笊ヶ岳は北アルプスにおける蝶ヶ岳(ちょうがたけ)と双璧をなす眺望の山だ。山頂からは南の深南部の山、光岳(てかりだけ)から北岳(きただけ)の南アルプス主脈のほぼすべての山を見ることができ、後ろを振り返れば小笊(こざる)の上に富士山が鎮座している。また黄葉シーズンは錦のビッグ3(悪沢岳、赤石岳、聖岳)を拝むことができ、緑の針葉樹の中に黄葉の木々が点在した笊ヶ岳の姿そのものがとても美しく、時間の過ぎるのを忘れるほどだ。なお笊ヶ岳は200名山で、ピークハントで登る登山者が多いが、非常に長丁場で日帰りは通常困難、また黄葉スポットの全ては転付(でんつく)峠~椹島下降点間の稜線上にあるので、ここで紹介する転付峠から、ぜひ歩いてほしい。
MAP&DATA
【2日目】6時間5分
椹島ロッヂ・・・滝見橋・・・二軒小屋ロッヂ・・・伝(転)付峠・・・保利沢山北コル・・・保利沢山南コル・・・天上小屋山・・・生木割
【2日目】
生木割・・・偃松尾南のコル・・・椹島下降点・・・笊ヶ岳・・・椹島下降点・・・源流台地・・・生木割分岐・・・1857m地点・・・滝見橋・・・椹島ロッヂ
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プロフィール
岸田 明(きしだ・あきら)
東京都生まれ。中学時代からワンゲルで自然に親しんできた。南アルプス南部専門家を自認し、今までに当山域に500日以上入山。著書に『ヤマケイアルペンガイド南アルプス』(共著・山と溪谷社)、『山と高原地図 塩見・赤石・聖岳』(共著・昭文社)のほか、雑誌『山と溪谷』に多数寄稿。ブログ『南アルプス南部調査人』を発信中。山渓オンラインに記事多数投稿。また最近は四国遍路の投稿が多い。
四国遍路の記事:https://www.yamakei-online.com/yama-ya/group.php?gid=143/こちらの連載もおすすめ
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