大迫力のモンスターが待っている! 東北の樹氷のスノーハイキングコース5選
冬の東北の山ならではの楽しみ、それは樹氷原のスノーハイキングだ。日本海からもたらされる湿った空気が木々にぶつかって凍り、大きく発達するとスノーモンスター(アイスモンスター)と呼ばれる巨大な樹氷に成長する。近年は気候の変動や樹木の枯死などで危機に瀕しているが、東北の一部の山々では、今なお大迫力の樹氷を観賞できる。真っ白なモンスターに出会えるスノーハイキングコースを紹介しよう。
構成=山と溪谷オンライン、トップ写真=曽根田卓(西吾妻山)
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スキーヤーにも人気の樹氷と秘湯の山 八甲田山(はっこうださん)
青森県/1585m(大岳)
樹氷の季節 1月上旬〜2月下旬
青森県の樹氷の名山といえば、八甲田山をおいてほかにない。青森市の木にもなっているアオモリトドマツ(オオシラビソの別称)が広範囲に生育し、冬には北西の季節風が運んできた水分が梢に凍り付き、樹氷が大きく発達する。見頃は1月から3月上旬だが、気温が上がると融解が進むほか、春が近づくと黄砂で汚れてしまうこともあるので、1〜2月の厳冬期を狙いたい。
本州の北の果てのイメージがあるが、青森市内からは1時間半ほどでアクセスでき、スキー場やロープウェーがあるので、冬も観光客やスキーヤーでにぎわう。観光なら八甲田ロープウェーで一気に標高を上げてしまうところだが、雪山登山を楽しむなら登山口からスノーシューで歩き始めよう。起点となるのは名湯・酸ヶ湯(すかゆ)温泉。登山口から仙人岱(せんにんたい)方面へと登るが、スキーのシュプールなどが交錯するので、先行者のトイレースだけに頼らず、地図やGPSでしっかりルートを確認しながら登ろう。最高峰・大岳(おおだけ)へは終始樹氷を見ながらの登山となるが、風が強い日も多いので、凍傷に注意したい。
八甲田山は入山者が多く、酸ヶ湯からの往復コースはトレースがついていることが多いが、コース上部は雪が締まって先行者の足どりを追いにくくなる。雪山のナビゲーションができない場合は、ガイドツアーなどに申し込んで、ガイドに案内してもらおう。手軽にスノーハイクを楽しむ場合はロープウェーを利用して、田茂萢岳(たもやちだけ)周辺を歩くとよい。
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今がいい山、棚からひとつかみ
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