大迫力のモンスターが待っている! 東北の樹氷のスノーハイキングコース5選
冬の東北の山ならではの楽しみ、それは樹氷原のスノーハイキングだ。日本海からもたらされる湿った空気が木々にぶつかって凍り、大きく発達するとスノーモンスター(アイスモンスター)と呼ばれる巨大な樹氷に成長する。近年は気候の変動や樹木の枯死などで危機に瀕しているが、東北の一部の山々では、今なお大迫力の樹氷を観賞できる。真っ白なモンスターに出会えるスノーハイキングコースを紹介しよう。
構成=山と溪谷オンライン、トップ写真=曽根田卓(西吾妻山)
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東北の樹氷の代名詞。枯死を逃れた貴重な樹氷原へ 蔵王山(ざおうさん、ざおうさん)
宮城県・山形県/1841m(熊野岳)
樹氷の季節 1月中旬〜2月下旬
冬の蔵王の風物詩・樹氷(スノーモンスター)は、1914年にスキーで冬の蔵王へ初登頂したさいに発見され、1936年にドイツの山岳映画がその姿を全世界に紹介したことから有名になった。樹氷は自生するオオシラビソの葉に着氷したエビノシッポが成長することから作りだされ、見ごろ迎える1月中旬から2月までの期間は、5mを超える白い巨大な怪獣が斜面を埋め尽くすような幻想的な光景に出会える。
樹氷スノーシューハイキングでおすすめなのが、蔵王ライザワールトをベースに御田ノ神一帯の樹氷原を散策するコースだ。近年、トドマツノキクイムシの食害により、蔵王山系のオオシラビソの枯死が広がっているが、御田ノ神付近にその被害は及んでおらず美しい樹氷が見られる。
スキー場のリフト2基を乗り継いでリフト終点から入山。登り切った雪原が御田ノ神湿原で、飯豊・朝日連峰と吾妻連峰などの雄大な風景とともに広大な樹氷原が広がる。なお蔵王ライザワールドのリフトは下りの乗車ができない。また強風とガスで視界が利かないときの入山は控えた方がよい。
(文・写真=曽根田 卓)
MAP&DATA
蔵王ライザワールド:http://www.zaoliza.co.jp/wntr/
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