光輝く氷の花を見に行こう! 西日本の霧氷の名山ガイド

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冬が到来し、気温が氷点下に下がるようになると、山の木々は梢に白い氷をまとって輝く。冬のハイキングの楽しみのひとつ、霧氷や樹氷の季節の到来だ。霧氷は風と霧、寒さの3つの条件がそろうと発達する。また、真冬でも気温が上がると一気に溶けてしまうので、天気予報をしっかりチェックして計画しよう。日帰りで登れる山を中心に、西日本の霧氷の名山を紹介しよう。

構成=山と溪谷オンライン、トップ写真=カズにゃん(くじゅう連山・御池)

目次

コースも多彩、九州随一の霧氷の山 くじゅう連山(くじゅうさん)

大分県/1786m(大船山)

標高1700m前後のピークが連なるくじゅう連山は、最高峰の中岳(なかだけ、1791m)をはじめ、個性的な山々が多く、多彩なコースがあるため四季を通じて登山者が多い。なんといっても山全体をピンクに染める初夏のミヤマキリシマが有名だが、紅葉が終わり、冬の足音が聞こえ始めると、霧氷が山々を純白に飾るようになる。

大船山から三俣山(右)などを展望する(写真=samj)
大船山から三俣山(右)などを展望する(写真=samj

牧ノ戸(まきのと)峠から登る久住山(くじゅうさん)、長者原(ちょうじゃばる)からの三俣山(みつまたやま)など人気コースが数多いが、ここでは坊がつるを経て大船山(だいせんざん)に登るコースを紹介しよう。長者原から雨ヶ池(あまがいけ)をへて坊がつるへ。ここでは広々としたくじゅうらしいパノラマが広がっている。避難小屋からはいよいよ大船山への登りにかかる。霧氷を楽しみながら登っていくと、段原(だんばる)を経て大船山のピークに到着する。山頂からはくじゅう全体を展望できるほか、阿蘇山(あそさん)や祖母山(そぼさん)など九州の名山を遠望できる。

厳冬期の霧氷(写真=samj)
厳冬期の霧氷(写真=samj

MAP&DATA

高低図
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最適日数:日帰り
コースタイム: 6時間45分
行程:九重登山口・・・雨ヶ池分岐・・・分岐・・・雨ヶ池越・・・吉部分岐・・・坊がつる・・・分岐・・・段原・・・大船山・・・段原・・・分岐・・・坊がつる・・・吉部分岐・・・雨ヶ池越・・・分岐・・・雨ヶ池分岐・・・九重登山口
総歩行距離:約14,500m
累積標高差:上り 約1,139m 下り 約1,139m
コース定数:29
アドバイス:九州では貴重な通年営業の山小屋・法華院山荘があるので、1泊2日で朝日に輝く霧氷を楽しむのもよい。
法華院温泉山荘:http://hokkein.co.jp/
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