新緑と花を同時に楽しむ! 初夏に登りたい関東の低山ハイキングコース6選
大型連休のころ、関東の低山は新緑の季節を迎える。鮮やかな緑に彩りを添える初夏の花を楽しめる季節でもある。ファミリーでも歩きやすいミニハイクから日帰り登山まで、おすすめのハイキングコースを紹介しよう。
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修験の道で札所をたずね「花のパッチワーク」へ琴平丘陵(ことひらきゅうりょう)
埼玉県秩父市/399m
武甲山(ぶこうさん)を見上げる標高400m弱の里山だが、尾根道は起伏や露岩があり、かつては山岳修験の道だった。信仰の跡や秩父札所三十四観音霊場の寺院に詣でながらミニ縦走し、フィナーレは芝桜の丘が花盛りの羊山公園。変化に富んだ山歩きを楽しめる。
影森(かげもり)駅から県道を左へ5分ほどの十字路を左折して、踏切を渡ると秩父観音霊場第27番札所の大渕寺(だいえんじ)。観音堂かたわらの斜面から山道を登り、尾根を東へ向かうと、1935(昭和10)年の建立で高さ16.5mの白衣観音(びゃくえかんのん)に着く。北側が開けて秩父盆地や両神山(りょうかみさん)の眺めがよい。尾根道を進み、岩壁からせり出す26番札所円融寺(えんゆうじ)奥の院の岩井堂(いわいどう)、高さ約2mの鋳造大仏に詣で、修験堂から階段で岩場を下る。
長者屋敷跡で尾根道は北へ向きを変え。雑木林やスギ、ヒノキの植林の道を小さく登り下りして行く。2025年4月現在、伐採作業のためコース最高地点の399mピークを越える道は通行止めで、手前から右の谷へ下り、谷あいを進む。琴平丘陵案内板で本コースに合流して、出合う車道を右へとり、5分ほど先で右の山道を登る。台地上の農道に出て、武甲山を見上げて進むと舗装道路になる。羊山(ひつじやま)公園に入り、右手に芝桜の丘が開ける。鞍部で左へ下ると、1920(大正9)年の春、秩父を旅した若山牧水の歌碑が立つ。下りきって市街地に入れば西武秩父駅は近い。
(文・写真=石丸哲也)
MAP&DATA
山麓情報
秩父ミュージアムめぐり
羊山公園の北側にある武甲山資料館は秩父山地の成り立ち、武甲山の地学、動植物などがジオラマや映像で解説され、武甲山を多角的に学べる。入館210円。9〜16時開館、火曜休館(祝日は開館)。隣接する「やまとーあーとみゅーじあむ」は版画家・棟方志功の作品を主に棟方ゆかりの画家の作品を展示。作品は日本有数の収蔵。熊谷守一や林武、鈴木信太郎の作品も展示。入館700円(公式サイトに割引券あり)。10時〜16時、不定期開館。
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