
【東海地方】午前中に登山して、午後は観光、食事、温泉へ。往復3時間未満の超お手軽ハイキングガイド
最短は往復20分で絶景。普段登山はしない家族や友人でも、短いハイキングなら誘いやすいですね。午前中にちょっと登りにいって、昼には温泉に浸かったり食事を楽しめる、超お手軽ハイキングコースガイドの紹介です。スニーカーがあれば大丈夫。東海地方を中心に紹介します。
文・写真=土庄雄平
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季節ごとに絶景が待つ、初めての歩きに最適な一峰 寧比曽岳(ねびそだけ)
愛知県/1,121m
往復2時間5分
愛知県豊田市と設楽町の境界に位置する寧比曽岳は、標高1121mを誇る豊田市の最高峰。たおやかな山容と整備の行き届いた登山道が特徴で、初心者からベテラン登山者まで幅広く親しまれている。なかでも人気なのが、標高約800mの大多賀峠から山頂をめざすコース。登山口は県道33号沿いにあり、駐車場からすぐにアクセスできるのがよい。道中は静かな杉林の中を、緩やかな坂道が続くため、体力に自信がない人でも無理なく歩けるのが魅力。標高差は少なく、1時間ほどで山頂に立てる手軽さも人気の理由だ。
春には山頂付近にサクラが咲き、遠くの残雪をいただく山並みとのコントラストが美しい。夏は緑が生い茂り、木陰を抜ける涼やかな風が心地よく、避暑登山にぴったりだ。秋には段戸裏谷(だんどうらだにげんせいりん)原生林が鮮やかに色づき、落ち葉を踏みしめながら歩く情緒ある登山が楽しめる。そして冬、条件が整うと霧氷が樹々を覆い、真っ白な結晶が陽光にきらめく幻想的な世界を見せてくれる。
下山後は、道の駅 どんぐりの里いなぶに併設された日帰り天然温泉「稲武温泉 どんぐりの湯」へ立ち寄りたい。季節ごとの花々が彩る露天風呂をはじめ、多彩なお湯が楽しめる。浴槽には地元産の段戸石が随所に配され、土地のぬくもりを感じられる造りも魅力だ。秋には近くの大井川公園が紅葉に染まり、冬には湧水広場で見られる氷瀑が訪れる人の目を楽しませてくれる。
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プロフィール
土庄雄平(とのしょう・ゆうへい)
1993年生まれ、愛知県豊田市出身。会社員として働くかたわら、フリーの山岳自転車旅ライターとして活動する。春は日本アルプス山麓に咲く桜、夏は清流や滝の涼、秋は白山の紅葉、冬は東海地方の雪山に広がる霧氷と、四季折々の山の表情を求めて旅を続ける。ホーム山域は両白山地や阿智セブンサミット。離島の山や山奥にたたずむ秘湯も好む。いつか我が子と共に山登りを楽しむ日を夢見ている。
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