「プロモンテ(PURO MONTE)」の人気テントは? プロモンテ VLシリーズのユーザー投稿をチェック!

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日本の山の事情を配慮し、より軽量に・よりコンパクトな山岳テントを目指してスタートしたのが「プロモンテ(PURO MONTE)」。その人気モデルとその理由は? 「みんなの山道具」に投稿された「プロモンテ」のテントから分析する。

文=佐藤慶典

 

VL-16|軽く! コンパクトに! 2017年登場の新品番

★★★★☆気紛れ山人 さん
VL16
プロモンテ(PUROMONTE)
★★★★☆kazukun さん
VL16
プロモンテ(PUROMONTE)

 

1970年代に、世界初の吊り下げ式テント「Vシリーズ」を発売し、山岳用テントの代名詞となったブランド「ダンロップ(DUNLOP)」。1990年代に入ると、登山道具に軽量化の波が押し寄せましたが、山岳用テントも例外ではありません。そこでダンロップは、強靭で安心なVシリーズとは違ったコンセプトを持つテントを開発することにしました。これにより生まれたのが軽量コンパクトに主眼を置いた山岳用テント「VLシリーズ」です。初代の発売は1998年のこと。このシリーズが後の「プロモンテ(PuroMonte)」ブランドの誕生へとつながっています。

革新的発想と最新技術を駆使したギアやウェアをそろえたアウトドアブランドとしてプロモンテが発足したのは2005年です。現在では、VLシリーズのテントのほか、エアマットやシュラフ、レインウェアなども取り扱っています。

プロモンテのVLシリーズはオールシーズンに対応する自立式のダブルウォールテントで、雪山などでも使用可能なギリギリのところまで軽量コンパクト化がなされています。

「VL-16」はVLシリーズの最小モデル(1人用)です。2017年のフルモデルチェンジで、それまでの型式15から16になり、フライシートが黄色からライトブルーへ変わるなど、仕様の大幅な変更がなされています。

本体の生地はポリエステルから強度に勝るナイロンへ変更され、また、これまでよりも薄い10デニールとなっています。出入口のメッシュ生地はこれまでの約半分に変更されました。これらにの仕様変更により、前モデルの「VL-15」よりも100g以上の軽量化に成功。重量1,210g(本体、ポール、フライシート)を実現しています。

グランドシートは30デニールの「タフタ」から、引き裂き強度が約3倍の30デニールの「リップストップ」へと変更され、穴あきや破れる心配がさらに減りました。

VLシリーズは、2019年4月現在、1人用モデルの「VL-16」のほか、2人用モデルの「VL-26」、2人用のロングサイズモデルの「VL-26T」、3人用モデルの「VL-36」をラインナップしています。

今では珍しい、すべて国内生産の「Made in Japan」クオリティを誇っています。

 

プロモンテ VL-16で行った山行記録

美濃戸~横岳・硫黄岳~渋ノ湯
横岳、硫黄岳、天狗岳(八ヶ岳周辺) kazukun さん
2017年6月17日(土)~2017年6月18日(日)

製品情報

プロモンテ「VL-16」

価格
43,000円(税別)
重量
1.21kg

 

VL-25|定番サイズのダブルウォール吊り下げ式2人用テント

★★★★☆山学部 通信科 さん
VL-25
プロモンテ(PUROMONTE)
★★★★☆マイク さん
VL-25
プロモンテ(PUROMONTE)

 

「VL-25」は2017年発売の「VL-26」の前モデルです。オールシーズン対応の2人用の自立式ダブルウォールテントで、別売の「テント用外張り」を利用すれば、雪山でも使用可能となっています。

自立方法は吊り下げ式を採用。本体をペグダウンしてから設営できるため、悪天時でも素早く設営や撤収ができます。吊り下げ式のウィークポイントと言われる、吊り下げフックのみへ負荷がかかる現象は「スクリューフック」や、フックとフックの間を吊り橋状のメッシュパネルでつなぐことで解消。本体四隅には、ポールを差す「倒立スリーブ」を備えており、一般的な吊り下げ式テントよりも、よりスピーディな設営が可能です。

本体とフライシートには、ナイロンに比べ水分を吸収しにくいポリエステルを使用しています。これは、濡れても重くなりにくい、すぐに乾くということ。テントは晴天の夜でも結露や夜露で濡れるものですが、VL-25は生地が水分を含みにくいため、重くなりにくい。つまり、バックパックの重量が増えにくいのです。カタログ値には表れない“軽さ”を備えたテント、縦走登山や体力に自信のない人にとってアドバンテージとなるテントなのです。

また、ポリエステルはナイロンに比べ、紫外線に強い特性があります。紫外線による劣化が少ないため、新品時の強度がより長く維持されるのです。これは、より長く、安全に使えるということ。コストパフォーマンスにも長けたテントと言っていいでしょう。

 

プロモンテ VL-25で行った山行記録

白根三山往復、3千mの稜線満喫・・
北岳ー間ノ岳ー農鳥岳ー間ノ岳ー北岳(南アルプス) 山学部 通信科 さん
2016年8月3日(水)~2016年8月7日(日)

製品情報

プロモンテ「VL-26」 ※現行品。VL-25の後継モデル

価格
47,000円(税別)
重量
1.36kg

 

VL-15|VL-16の原型。メッシュ部多く、夏は快適!?

★★★★☆犬山好人 さん
VL15
プロモンテ(PUROMONTE)
★★★★☆naka さん
VL15
プロモンテ(PUROMONTE)

 

「VL-15」は前述の「VL-25」の1人用モデルです。VLシリーズの初代から数えると6代目、2017年に後型となる「VL-16」が発売されています。

VL-25と同様に、本体とフライシートにポリエステルを使用するため、水や紫外線に強く、また、吊り下げ式のデメリットを「スクリューフック」などで克服するなど、設営・撤収の簡便さに加え、強靭さも兼ね備えているのが魅力です。

強風でテンションがかかりやすいテント上部はポールを太く、比較的影響が少ない下部はポールを細くし、剛性アップと軽量化を両立。本体の生地は繊維方向が斜めに、フライシートは繊維方向が水平になるよう縫製、設計されており、テントを設営するとそれぞれが直交し、剛性を高めるという工夫がなされています。また、スクリューフックは、想定を超える力がかかるとフックが自ら回転してポールから外れ、テントの致命的な倒壊を防ぐ安全弁にもなっています。

サイズはW205×D90×H100cmと1人用テントの標準的な大きさです。重量は1,350g(本体、ポール、フライシート)。最新の1人用モデルVL-16と比べると100g以上重量増ですが、それでも十分に軽量です。また、ポールの収納サイズが一般的なものに比べやや短く、パッキングしやすいのもポイントです。ちなみに、VL-16はメッシュ生地が出入口の半分なのに対し、VL-15は出入口の全面がメッシュになっています。「真夏にはVL-15のほうが通気性があっていいかも」という声も聴かれます。

 

プロモンテ VL-15で行った山行記録

雲の中の鹿島槍ヶ岳へ
岩小屋沢岳 爺ヶ岳 鹿島槍ヶ岳(北アルプス・御嶽山)犬山好人 さん
2017年8月10日(木)~2017年8月12日(土)
2018夏双六
双六岳(北アルプス・御嶽山)naka さん
2018年7月14日(土)~2018年7月16日(月)
北アルプス黒部源流 テント泊の旅
雲ノ平 鷲羽岳 三俣蓮華岳 双六岳(北アルプス・御嶽山)犬山好人 さん
2018年9月17日(月)~2018年9月21日(金)

製品情報

プロモンテ「VL-16」 ※現行品。VL-15の後継モデル

価格
43,000円(税別)
重量
1.21kg

 

※掲載した情報は、2019年4月現在のものです

「みんなの山道具」ユーザーのおすすめ度調査

ヤマケイオンラインのユーザーが実際に使っている登山用品を投稿するコーナー「みんなの山道具」。この記事ではユーザー投稿を登山ブランドごとにピックアップし、人気順(投稿数順)にギアをまとめた。

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