決定!日本百低山。厳選ガイド10【山と溪谷2024年11月号】
雑誌『山と溪谷』2024年11月号の特集は全国の低山のなかから100座を選定した「決定! 日本百低山」。北海道から九州まで、全国の名低山10座を抜粋して紹介しよう。
目次
岩窟の神仏を巡礼する絶景を望む巨岩の頂へ競秀峰(きょうしゅうほう)
九州 大分県/131m(恵比須岩)
競秀峰とは、菊池寛の短編小説『恩讐の彼方に』の舞台、耶馬渓(やばけい)・青の洞門の背後にそびえる岩峰群の総称である。一の峰、二の峰、三の峰、恵比須岩(えびすいわ)、鬼面岩(きめんいわ)、妙見岩(みょうけんいわ)など集塊岩(しゅうかいがん)質の岩峰が約1kmにわたって連なっている。三角点のある峰はなく、登頂可能な最高点は恵比須岩。山中には浸食による岩窟が多く、その中に神社や石仏が安置されており、信仰の名残が感じられる。
登山コースとしては青の洞門駐車場を起点に、洞門橋登山口から弘法寺(こうぼうじ)登山口への周回コースが定番。岩窟の神仏巡りと要所にある露岩からの展望が大きな魅力だ。鎖場の連続する箇所はあるが、立入禁止の場所などに踏み込まなければ危険性は低い。コース中でも展望抜群の恵比須岩、陣(じん)の岩、大きな岩窟の妙見窟、清水(しみず)洞、三陣(さんじん)の洞などは岩の浸食がすごく、見応えのある奇景となっている。
(文・写真=内田益充)
MAP&DATA
[マイカー利用]青の洞門駐車場(無料)がある
*バスの便数が少ないためマイカー推奨
アドバイス:年間を通じて登山可能。紅葉の10月下旬~11月下旬は観光客が多く混雑する。ゲンカイツツジが開花する3月下旬~4月上旬もよいが、最近は花の数が少ない。
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プロフィール
山と溪谷編集部
『山と溪谷』2026年1月号の特集は「美しき日本百名山」。百名山が最も輝く季節の写真とともに、名山たる所以を一挙紹介する。別冊付録は「日本百名山地図帳2026」と「山の便利帳2026」。
雑誌『山と溪谷』特集より
1930年創刊の登山雑誌『山と溪谷』の最新号から、秀逸な特集記事を抜粋してお届けします。
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