決定!日本百低山。厳選ガイド10【山と溪谷2024年11月号】
雑誌『山と溪谷』2024年11月号の特集は全国の低山のなかから100座を選定した「決定! 日本百低山」。北海道から九州まで、全国の名低山10座を抜粋して紹介しよう。
目次
修験道の行場である高さ200mの岩峰群雪彦山(せっぴこさん)
近畿 兵庫県/950m(ほこたてやま)
中国山地の雪彦山は修験道の霊山であり、岩登りの名所でもある大岩壁の迫力には圧倒されるだろう。この山に関して情報が錯綜しているので、まず整理しておこう。
地形図では三角点に雪彦山と表示されているが、それは三辻山(みつじやま、915m)である。北東の鉾立山(ほこたちやま、950m)と南の大天井岳(おおてんじょうだけ、811m)を入れた三山の総称が雪彦山である。
大岩壁を擁する大天井岳、三峰岳(みつみねだけ)、不行岳(ゆかずだけ)、地蔵岳(じぞうだけ)の四峰はまとめて洞ヶ岳(ほらがたけ)と呼ばれていた。かつて雪彦山はこの洞ヶ岳を指したが、今は上述した三山の総称に変わっている。
登山口から大天井岳までの出雲岩(いずもいわ)コースは急で岩場も多く、セリ岩や馬ノ背の岩稜など楽しいクライミングが続く。展望が開けた大天井岳から先はなだらかな樹林帯の稜線歩きに変わる。三角点の三辻山と最高所の鉾立山を越え、942m地点から虹ヶ滝(にじがたき)へ続く沢沿いの道を下ろう。
(文・写真=梶山 正)
MAP&DATA
アドバイス:大天井岳のすぐ先に雪彦川へ下る2コースがあるが、どちらも急な岩場下降の難コース。ここでは危険が少ない周回コースを紹介している。一年を通して登れるが、急な岩場が多いので雨天や積雪のときは登山を中止しよう。
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プロフィール
山と溪谷編集部
『山と溪谷』2026年1月号の特集は「美しき日本百名山」。百名山が最も輝く季節の写真とともに、名山たる所以を一挙紹介する。別冊付録は「日本百名山地図帳2026」と「山の便利帳2026」。
雑誌『山と溪谷』特集より
1930年創刊の登山雑誌『山と溪谷』の最新号から、秀逸な特集記事を抜粋してお届けします。
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