決定!日本百低山。厳選ガイド10【山と溪谷2024年11月号】
雑誌『山と溪谷』2024年11月号の特集は全国の低山のなかから100座を選定した「決定! 日本百低山」。北海道から九州まで、全国の名低山10座を抜粋して紹介しよう。
目次
修験の山から戦いの山へ。歴史と展望の岩山霊山(りょうぜん)
東北 福島県/825m(東物見岩)
霊山は貞観元(859)年慈覚大師(じかくだいし)によって開山されたとされる。その規模は大きく、霊山寺として天台宗の東北における布教の中心として栄えた。また熊野から来た山伏修験者が、権現を祭り行場を設けた。南北朝時代には霊山城として南朝の拠点となったが、北朝との激しい戦いの場となり、正平2(1347)年霊山城は落城、霊山寺もその威容を失った。
そんな歴史の山であるが、歩いてみれば岩場や岩峰が随所に現われ、飽きさせない。東物見岩(ひがしものみいわ)・西物見岩(にしものみいわ)を始め、見下ろし岩、護摩壇(ごまだん)、国司沢(こくしざわ)展望所など岩場と展望を楽しめる場所が随所にあり、変化に富んだ山である。
阿武隈(あぶくま)山地北部に位置する山としては、四季を通して歩くことのできる貴重な山である。新緑とヤマザクラが岩場に彩りを添える春、岩場と紅葉の織りなす秋の景観もみごとだ。
(文・写真=奥田 博)
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プロフィール
山と溪谷編集部
『山と溪谷』2026年1月号の特集は「美しき日本百名山」。百名山が最も輝く季節の写真とともに、名山たる所以を一挙紹介する。別冊付録は「日本百名山地図帳2026」と「山の便利帳2026」。
雑誌『山と溪谷』特集より
1930年創刊の登山雑誌『山と溪谷』の最新号から、秀逸な特集記事を抜粋してお届けします。
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